本と想いをシェアする本棚 “Share the Book”スタート

僕の大好きな書店、SHIBUYA PUBLISHING BOOKSELLERSさんで、「本を愛する人たちから「書棚に眠っている本」を受け取り、それを、本の想い出と一緒に新しい持ち主の元へと送り届ける」というコンセプトの『Share the Book』という新しい本のリサイクルの試みが始まりました。

http://www.shibuyabooks.net/blogs/information/201108221819004027.html

僕もお声がけいただいて7点ほど出品しました。ちょうど高校生〜社会人になる頃までの青春グラフィティみたいな構成にしてみました。せっかくなのでこちらにも転載(元サイトだと逆順に掲載されているので)。

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『Norwegian Wood』Haruki Murakami

1,050円 (税込)

高校の現国の授業で「古典とは何か」という課題が出た時に、ぼくは『ノルウェイの森』を題材に選んだ。もちろんいわゆる“古典”ではないけれど、「古典と は何度読んでもその人の成長に合わせて新鮮な何かを与える作品である」と書いて提出したら満点をもらった。以来、日本語でも英語でも何度か読んでいます。 英語で読むとまた新鮮ですよ。

 

『RAVE TRAVELLER』清野栄一

525円 (税込)

大学に入ったぼくは“遅れてきたヒッピー”になった。それはバブル真っ盛りの時代で、オルタナティブを模索していた当時のぼくたちにとって、旅とトランス に明け暮れるレイヴは正しく60年代を継承した文字通り“セカンド・サマー・オブ・ラブ”の到来だった。

『BE HERE NOW』ラム・ダス+ラマ・ファウンデーション

1,575円 (税込)

そんな“セカンド・サマー・オブ・ラブ”の時代に必読書だったのが本書。本棚に長く眠っていてほとんど新品同様ですが、エディトリアル・デザインも素晴らしいです。ぜひ知覚の扉を開けて下さい。

『ナウシカ解読』稲葉振一郎

1,050円 (税込)

大 学では“遅れてきたニューアカかぶれ”にもなって、柄谷行人とかドゥルーズやフーコーなんかをひたすら読んでいたわけですが、中でもいわゆるサブカル批 評の枠を越えた、若き稲葉振一郎氏のこの著書は、今、ポスト3.11の日本でこそ再読したい一冊。ちなみに氏は大学のゼミの先輩。

 

『techno style album cover art』martin pesch & markus weisbeck

1,050円 (税込)

大学4年のときに初めてのパソコンとしてMacintosh LC630を買った。そしてアップルとヒッピーカルチャーの共鳴を主題にした「DIGITAL LOVE & PEACE」という卒論を後に書くわけですが、Macの使い道として興味があったのがデザインで、テクノのアルバムカバーやフライヤーを見よう見まねで真 似ていました。

 

『THE NEW TYPOGRAPHY』JAN TSCHICHOLD

3,675円 (税込)

出版社に入ってからは自宅のMacでDTPを独学して、その過程でエディトリアルデザインとタイポグラフィに興味を持ちました。本書はもともと1928年 にドイツで出版されたものの英訳版で、著者のヤン・チヒョルトはバウハウスの影響を受けながらモダン・タイポグラフィを確立した第一人者であり資料的価値 も高い一冊です。

 

『ぼくは静かに揺れ動く』ハニフ・クレイシ

525円 (税込)

イギリスを代表する作家ハニフ・クレイシのこの新作を読んだぼくは、知りあって10年になる当時の彼女と同棲していた家を出ることに決めた、そんな人生の 転機を後押しした思い出深い一冊です。今のぼくにはもう必要ないかなと思うので、「静かに揺れ動く」すべての男性にぜひ。

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松島倫明(まつしま・みちあき)/書籍編集者/1972年東京生まれ/翻訳書のノンフィクションから小説までを幅広く手がける。『フリー』『シェア』『国のない男』『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』『BORN TO RUN』など。

Re: start

2年あまり放置していたブログを再開してみることにしました。2年前は、ちょうど『フリー』の準備が本格化したころで、そこからはいろいろなことが起こりすぎて振り返る暇がなかったわけですが、本当だったら書くべきことはたくさんあったはずで、それについてはまたおいおい振り返りながら書いていこうと思っています。

今になってブログに戻るのは、ひとつには、この夏に身の回りのいろいろなことが「一区切りついた」感じが強くするからで、『シェア』は7月にSHAREカンファレンスvol,1~日本発、世界を席巻するシェアサービスとは?~が開催されて数々のスタートアップ企業が鬨の声をあげる一方で電博にはそれぞれ小林弘人さんと三浦展さんがついてかなり大きなうねりが生まれてきたし、『BORN TO RUN』も世界的な盛り上がりの中で裸足系ランニングに各メーカーも本腰を上げ、また紆余曲折がありながらも日本ベアフット・ランニング協会が今月に裸足ランニングクラブを新たに発足させるなど、完全に流れが生まれています。『シェア』は半年ちょっと、『BORN TO RUN』は1年半余り、“刊行後のプロモーション”をしてきたけれど、ここらで一段落、というか、もう編集者がどうこうと出る幕を超えていると思うにいたったわけです。それはある意味で喜ばしい成果でもあるし、また少し寂しくもあるわけですが、2年前から一気に駆け抜けてきて、今はふと立ち止まってまた新しいことを考えたり行動したりしてみる時期だと感じるわけです。そろそろ。

もう一つはブログを取り巻く環境の変化です。久しぶりにブログを見返してみたら2年前の最後のポストが「ツイッターと出版業界」といったテーマでアメリカの事情をウォッチしていて、その数カ月後に自分自身がその渦中に身を投じるとはまったく 想像していないで書いているところが今となっては微笑ましくすらあります。恐らくその後ツイッターにどっぷりだったことも、ブログを書かなくなった大きな一因 です。それまでは、ブログ上で仕事のことから日常のことまで何でも脈絡なく書き留めていたけれど、日常のちょっとしたことはそれこそツイッターでつぶやけばいいし、友だち内でシェアしたいことはFBで書けばいいし、ランニング関係のことはJognoteというSNSで交流をしながら記録を残しています。つまりコンテンツの質や種類によってかなりメディアを使い分けられるようになって自由度が一気にあがったのがこの2年なわけです。

一方で逆説的だけれど、そうしたさまざまなメディアが有機的につながったのがソーシャルメディア時代のうれしいところで、ブログ自体にも様々なシェア機能がつき、昔のように書いたらあとはコメントがつくかはてブされるか待つだけ、というだけではなくなり、さまざまなソーシャルグラフに投げ込むことができるようになりましたた。まとまったストック型の情報としての存在感がかえって出てきたのではないかと思います。

というわけで、当座は仕事方面(といっても境界線がますますぼやけつつある出版まわりを中心に、ネットからアートまで広げつつ)で情報提供できることや、みんなで考えていきたいことなんかを書いていこうと思っています。タイトルの「trans;」は決して昔僕がレイヴ狂いのトランス野郎だったから(だけ)ではなく、いつか何か書くことがあったら接頭語「trans」というタイトルをつけたいと学生のころに(だから柄谷行人の『トランスクリティーク』よりも早く)思いついたからです。

What Are You Doing?


 TIME誌の6月15日号でツイッターがカバーストーリーになっている。「How Twitter Will Change the Way We Live」いまやGoogleもFACEBOOKも抜いてこのマイクロブログがホットなのらしい。なにしろ2008年4月から2009年4月までの1年間の訪問者の伸びは、FACEBOOKの217%をはるかに凌ぐ1,298%だ(ユーザー数は600万人とか)。ついこの前も、「ホリエモンがツイッター」を始めたことがネットニュースに流れていたし、どうやら開始後3時間で数千人のフォロワーがついたらしい。なにしろダライ・ラマだってバラク・オバマ(ホワイトハウス)だってやっているのだ。
 そういえばPublishers Weeklyの5月18日号でもTwitterが特集されていた。「Micro-blogging site is quickly gaining publishing followers」出版社もツイッターに熱い視線を送っていて、本のプロモーションやイベントやレビューへのリンクなど、ダイレクトなコミュニケーションツールとして使い始めているようだ。すでにテレビ局や新聞社のツイッターはメジャーになっているけれども、果たして出版業界はこのツールを使いこなせるだろうか。

Free! Why $0.00 is the Future of Business

ブレイン・ルール [DVD付き]


脳の力を100%活用するための12のブレイン・ルール。 



※ウォーキングマシンで歩きながら勉強や仕事をしよう!
※会議や講義は10分単位で! それが注意力の限界。
※視覚はどんな感覚にも勝る。パワーポイントは絶対ダメ。
※職場にお昼寝タイムを設けよう! 3時の会議は最悪。

脳の働く仕組みから考えれば、これが正解。・・・・・・たとえ突飛なアイデアでも!
巷には脳の本が溢れていますが、本当は脳の仕組みは複雑で、水の入ったコップを持ち上げる動作ですら、どうして脳が知っているのか解明できていないのだとか。
本書は本当に脳科学の世界で証明されている研究成果だけをもとにして、シンプルだけどとっても強力な脳の仕組みを「ブレイン・ルール」として紹介します。
 私たちの生活は、脳にとって最悪の職場環境、記憶と学習に逆行する学校のカリキュラム、睡眠リズムを無視した生活サイクル、脳では対処しきれないストレスなど、ことごとくブレイン・ルールに逆行しています。数百万年かけて進化してきた脳は急にはこの現代生活に適応できません。私たちが、脳のルールに従って、実生活を変えていかなければならないのです。今からでも遅くはありません! 

Kindle2 はポスト・グーテンベルグ革命か?


amazonのKindle2が発売され、アメリカの出版業界を席捲している。ここ数年、ブックフェアに行くたびに特にアメリカの出版物のデジタル化の進展には目を見張るものがあったが、あるエージェントから聞いた話しでは、すでに売上の相当部分が電子版に入れ替わっているとか(統計的には1%という話を聞いたことがある)。
実際、計量でスリムで無線で本をダウンロードできて1500冊以上の本を格納できてしかも一番大切な利用可能なタイトル数も285,000と申し分ない(おまけに例えばスティーブン・キングがキンドルだけで読める本を刊行していたりする)。これで値段が$359.00から下がってきたら本当に一気に読書文化というか読書という行為自体が変わっていくのかもしれない。
Newsweekの記事「Curling Up With A Good Screen」はこのキンドルの登場をひとつの文化革命と位置づけ。550年に及んだ「読書と印刷」の蜜月の時代は終わり、人類の文明化にとってもっとも重要な役割を果たした本はいまや雑誌や新聞と同じ運命にあるのだ、としている。そしてそれでも「本を通じた読書体験」を至高のものとする向きに対して、「たとえば電子書籍で小説を読む文明人が、木を切り倒して読書をする文明人よりも文学的でないなどとなぜ言える?」と挑発する。単純化しすぎだけれど、一般に向けては分かりやすい議論なのだろう。同じ3月30日付けのTIMEの記事「Kindle 2 Will Woo You」は、このKindle 2をフォードのモデルTになぞらえている。ついに大衆に普及する時がやってきたというわけだ。
日本で発売されて出版社が対応しはじめたら、一気に業界地図が変わるのかもしれない。その時にどんなパラダイムチェンジが起こるのかはいろいろと想像できるが、TIME誌の同記事が指摘していたのはamazonの価格支配が進むことだ。Kindle 2は高価だが、印刷された単行本に比べてKindle版のデータはかなり安い(例えば本だと20ドル以上のものでも9.99ドル)。ただすべてがそうではなくて高いものもあれば、単行本もディスカウントされてキンドル版とそれほど値段が変わらないものもある。amazonの価格決定自体が一貫性がなくて「謎」の部分がある。ひとたびamazonがリアル書店を蹴散らして独占状態を作り上げた上でキンドル版の価格をつり上げたら大変だ、というわけだ。独自のコンテンツ配布も模索しているamazonはかなり野心的な地図を描いているのだろう。SonyとGoogleがこれに打って出るらしいけれど、果たして。

脳を鍛えるには運動しかない!

「脳を活かす~」式の本が巷に溢れていますが、最新の脳科学が証明する身も蓋もない事実はズバリ──「運動すれば脳はよくなる」だ。しかもさまざまな面で。運動は、体のためよりもまず第一に脳のため。これは、読んだ人の人生を変える一冊だ。

◎運動をさせた子どもは成績が上がる。

◎運動すると35%も脳の神経成長因子が増える。
◎運動することでストレスやうつを抑えられる。
◎運動で5歳児のIQと言語能力には大きな差がでる。
◎運動する人は癌にかかりにくい。
◎運動を週2回以上続ければ認知症になる確率が半分になる。 

 アメリカ・イリノイ州のとある学区では、朝の授業の前に「0時間体育」の試みを始めたところ、参加する生徒の成績が上がった。しかも、0時間目の直後に受けた1時間目の教科にとくに顕著な効果が現れた。その理由は──予想もしなかった運動と脳の関係にあった。

 運動すると気分がスッキリすることは誰でも知っている。けれどもなぜそうなるのかわかっている人はほとんどいない。本書は「運動と脳」の関係に神経科学の視点から初めてしっかりとメスを入れ、運動するとなぜ学習能力が上がるのか──のみならず、ストレス、不安、うつ、ADHD、依存症、ホルモン変化、加齢といった人間の生活・人生全般に影響を及ぼすのか、運動がいかに脳を鍛え、頭の働きを取り戻し、気持ちを上げるかを解き明かす。


「この10年、脳についてたくさんの本を読んできたけれど、本書はもっとも役に立つ1冊だ」

(ドナルド・ミッチェル:amazon.comトップ10レビュワー)