Frankfurter Buchmesse 2008


 今年も海外出版業界にとって年に一度のお祭りであるフランクフルトがやってきた。最近でこそ、春のロンドンブックフェアの存在感が増しつつあるけれども、年に一度世界中から出版社が集まり、旧交を温め、情報を交換し、新しいbuzzを作り、売れそうなタイトルを狩猟し、ビジネスチャンスを創り出していく貴重な場であることは間違いない。昼間は30分単位のミーティングを1000本ノックのようにこなし、夜は連日、どこかの大手出版社が主宰するパーティに顔を出す、というハードでクレイジーな5日間だ。と言ってもそれは欧米出版社やエージェント業界中心の話なのだけれども。
 逆にフェアでは日本の人たちといろいろとキャッチアップできる貴重な機会でもある。初日は会場内で社長を案内している日経新聞出版のKさんを、お昼には会場内のインド料理屋でヴィレッジブックスのKさんとOに遭遇。午後、一人でMTGの合間にスタンドでコーヒーを飲んでいるとEエージェンシーのSさんとバッタリ。「Knopfに数百マイル走り続けられる民族についての面白いタイトルがありますよ」と言い残して足早に消えていく。夕方そのEエージェンシーのブースに立ち寄ったところでランダムハウス講談社のS氏、イースト・プレスのK氏、東京化学同人のT氏と名刺交換。ソフトバンクのKさん達もいて、TエージェンシーのTさんと一緒に夕飯でもと誘われるも、その晩はもともと約束していたEエージェンシーのYさんと会場近くの韓国料理屋へ。シラクの自伝やアマルティヤ・センの新作のネタなどを仕込む。
 翌日はお昼にスタンドで寿司のランチボックスを買って食べた後で、ライツセンター近くでOエージェンシーのマリオさんと遭遇。ロンドンのエージェントで仕入れたタイトルの詳細を聞いたりしているうちに、マリオさんの昼飯のために昨日のインド料理屋へ(マリオさん曰く会場内でここが一番うまい)。一緒にビールを飲みながらマリオさんのアムス滞在話なども。夜はYエージェンシーのSさんと旧オペラ座近くのイタリアンGaribaldiで夕食。ホテルに戻ると1階のバー・レストランで角川書店のSさんやOエージェンシーのHさん達が飲んでいる。ちなみに今回のホテルは25hours Hotelというリーヴァイスが経営するとってもおしゃれなデザイナーズ系ホテルで、今年オープンしたばかりで新しいためか、フェア直前で他がどこも埋まってしまっていた後でも僕らはブッキングできたのだけれど、角川さんはかなり事前からねらい打ちで予約したのだとか。さすがです。ただし、朝ホテルを出るとまわりの道ばたには血の付いた注射針が散乱しているのだけど。
 3日目は最初のミーティングが朝9時で、かつ体調を壊して最悪の滑り出し。日経のKさん達と再び会って談笑するも、熱が出てきてミーティング中も脂汗が。TエージェンシーのM社長たちと遭遇、「×××の次作が出ますよ」との情報が。けっきょく編集長が心配して帰らせてくれたので、最後の2つのミーティングをキャンセルしてホテルに戻る。朝から食欲がなく何も食べていなかったのだけれど、さすがにまずいと思って温かいポテトスープを食べ夕方からベッドに入るも悪寒と発汗が交互にやってきて汗びっしょりになって唸りながら熱を格闘。マリオさんから「薬をホテルに持って行きましょうか」とメールが入るも、とにかく一晩寝れば治るだろうとお心遣いだけ感涙しながらいただく。目が覚めたり眠ったりを繰り返したものの、明け方には熱が抜けてきたのが自覚できた。編集長は夜に日経のKさん達と寿司を食べにいって、その後ソフトバンクのKさんやTエージェンシーのNさんと合流したらしい。
 4日目、熱は下がったものの万全とは言えない体調のため自省して仕事に専念。あいかわらず食欲がないので昼は温かいトマトスープのみ。昨日、編集長が日経のKさんからもらってきてくれた風邪薬を飲む。W.W.Nortonのミーティングで文藝春秋のSさんと、FreePressのミーティングで河出書房のMさんとご一緒する。この日は午後早く終わったのでホテルに戻ってまとめ作業。夜に編集長に繁華街のデパ地下にあるうどん屋さんに連れて行ってもらい、お腹にやさしい食事。ホテルに戻ってまとめ作業を夜12時まで。今週はスヌーカーのグランプリがずっとユーロスポーツで中継されていてポツポツ観ていて、明日がヒギンスとデイの決勝なのだけれど観られないのが残念。

 最終日、エージェントセンターは嘘みたいに閑散としてる。昨日で帰るライツ担当者が圧倒的らしい。そういえばエージェントのTさんはロンドンの後にパリに寄って遊んでからフランクフルト入りしたのに、今日から今度はベルリンに行って遊んでから日本に帰るらしい。そのバイタリティに憧れる。お昼過ぎには全日程を終え、編集長と二人で市内に出てランチ。初めてちゃんとソーセージを食べる。早めに空港へ行ってラウンジでのんびりしてから帰国の途へ。僕の36歳の誕生日の夜はこうしていつのまにか空の上で蒸発する。

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