奈良・高野山・紀伊白浜 5days

 Cの誕生日プレゼントを兼ねてディスカバリー・ジャパンの旅へ。僕自身、中学高校の修学旅行で行ったかもしれないけれどもまったく記憶にない奈良、宿坊体験をしたいというCの要望で高野山、夏休みだから海でしょ、ということで紀伊白浜と、移動型の旅だ。
 奈良では友達に教えてもらった江戸三に投宿。奈良公園の敷地内にあって部屋の窓から時折シカが眺められるこの茅葺き離れの純和風旅館に二人して大興奮。志賀直哉、小林秀雄、藤田嗣治らに愛されたというその佇まいに和み、元料亭という懐石料理に舌鼓を打ち、早くもディスカバリー・ジャパン度満点に。東大寺の大仏は「鎌倉の大仏よりハンサム」という結論を二人で下し、二月堂、春日大社興福寺とプラプラ歩いて観光。浮見堂で遭遇した和装カップルの結婚式が、まるでモネの絵のように美しかった。
 翌日は朝から電車に乗って法隆寺へ。ここも昔来たのかもしれないけれども、まったく新鮮な体験。広い敷地に配された端正で美しい建物たちに、しばし飛鳥時代に来たような気分に(本当)。午後は南海電車と最後はロープウェイを乗り継いで、荘厳な紀伊の山々の中に突如開ける高野山へ。宿泊した恵光院は美しい庭園と壮麗な本堂、広い道場をもつ宿坊で、質素だけどボリュームはあった精進料理の夕食時にビールをオーダーできたことには驚いたけれども、夜は部屋で写経(Cも見事書ききった)したあと阿字観道場で瞑想を学び、朝は6時に起きてお勤めと護摩焚きに参加。それなりに「修行」を楽しめた。高野山は山海に突如現れる宗教都市という趣で、この狭い盆地に奥の院や金剛峯寺といった世界遺産の建造物や100以上の宿坊がひしめき合っている。そして銀行や郵便局まであって、さながら真言密教独立国だ。ディスカバリー・ジャパン。
 翌日お昼過ぎに高野山を後にし、バスを乗り継いで6時間、紀伊白浜の白良浜へと向かう。途中、バスの乗り換えで立ち寄った龍神温泉で、30分の待ち時間の間に「日本三美人の湯」といわれる温泉を速攻で堪能。じっさい、この温泉街もそうだけど、紀伊白浜まで抜ける山中のバス旅はそれはそれはのどかなもので、途中から乗ったローカルバスでは、本当に緑濃い山奥に時折ぽつんぽつんと現れる集落が旅情を誘った。この集落で生まれた人は、いったいどんな一生を送るのだろうか、と都会育ちの僕には分かるはずもない空想をして楽しむ。直線距離ではたいしたこともない高野山>紀伊白浜間を半日費やして移動した。
 紀伊白浜の白良浜は実は去年の春にも熊野詣での際に来たのだけど、そのこぢんまりとした白砂のビーチは日本本土では有数の美しさではないかと思う。9月にはいった平日で、砂浜には学生のグループが目立ったけれど(近畿地方屈指の海水浴場らしい)、基本的にはのんびりとしたもので、日がな一日、ビールを飲みながら『カラマーゾフの兄弟』を読み、昼寝して、暑くなったら海に入り、寒くなったらビーチ沿いの公共浴場(温泉)に入り、海に沈む夕日を湯船から楽しみ、夜は地元の鮨屋に地物のネタを食べに行くという至福の2日間。夏休みはこうでなくてはいけない。日本でものんびりまったりのビーチリゾートができるのだ。ディスカバリー・ジャパン。
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