『ABCDJ』


ABCDJ 〜とびきりの友情について語ろう』ボブ・グリーン著/駒沢敏器訳

 僕がボブ・グリーンを初めて読んだのは確か大学1年生の時で、高校のラグビー部の友人ツルミから借りた『十七歳』だったと思う。大学に入っても高校時代の仲間といつも連んでいて、夜な夜などこかに集まり、車であてもなく東京を彷徨い、酒を飲んだり、馬鹿話をしたり、つまりは青春まっただ中に読んだ、海の向こうの(しかも20年以上昔の)普通の若者の青春物語だったのだ。
 本書はそのボブ・グリーンが57歳になった時の物語。『十七歳』で登場したあの親友5人組(Allen, Bob本人、Chuck, Dan, Jack)の40年後の姿がそこにはある。一番の幼なじみであるジャックが、末期癌を宣告され死んでゆく物語……。生涯続く友情とその喪失について、あのボブ・グリーンが書いている……。2年前のフランクフルトのブックフェアでHarpercollinsのライツ・リストにこれを見つけた時には、10年以上昔の懐かしい光景や、今も続く友情のことや、あるいは同じ歳で亡くなった父のことなど、様々な想いが胸をよぎった。
 翻訳の駒沢敏器さんは大好きな作家で、彼の著書『語るに足る、ささやかな人生』にインスパイアされてアメリカ放浪レンタカーの旅にも出かけた。翻訳作業自体は今となっては思い出深いもので、遅れに遅れた末に河口湖のとある宿舎で缶詰生活を送るなど、駒沢さんとは濃密な時間を過ごすことになったのだが、その結果、訳についても書評で誉められることに。
 装幀はトサカデザインの戸倉さんで写真は以前から気になっていたmasacova!さんの作品をお借りすることができ、自分でもものすごく大好きな装幀が出来上がった。だからamazonのレビューで装幀と物語がとても合っていると誉められたのはとても嬉しい。
 やっぱり刊行してみると、「昔ボブ・グリーンを読んだ!」と言ってくれる人が多くて、書評もいろいろと掲載された。「ほぼ日」の「担当編集者は知っている」のコーナーにも寄稿した。ネットで読める書評は「産経新聞:書店員のオススメ」、東京新聞/中日新聞など。
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