「希望学宣言!」

 ウィメンズプラザに東京大学社会科学研究所主催のシンポジウム「希望学宣言!」を拝聴しに行く。以前に新聞で、玄田有史先生が希望学に取り組み始めた、という記事を読んで興味を持ち、この前お会いしたときにもそれについてお話したのだが、その際にお誘いいただき、お邪魔することに。
 宣言の中でも触れられていたが、こうして学内のプロジェクトが広く開かれて行われることはまれで、そこに「希望」というやっかいなものを取り扱おうという玄田先生の気概が窺われる。希望というものを社会科学としてどのように捉えることができるのか。社会状況が現在の「希望」をどのように変えるのか、逆に、「希望」が社会状況にどのように影響を与えることができるのか。確か今回のプロジェクトの目的はこの3点だったが、ひっじょうに興味深い。例えば、小学校6年生の時と、中学校3年生の時になりたい職業(夢、希望)をもっていた人の内、実際にそれが実現したのはそれぞれ7.9%、14.9%にしか満たない。しかし、その時に「なりたいもの」があった人は、それがなかったり、忘れてしまったりした人よりも、「現在、充実できる仕事に就いている」という項目に対し平均で10ポイントほど高い。これを玄田先生は「希望のパラドックス」と呼ぶ。「希望」と「挫折」、そこから確実に何かが生まれてくるのでは、というのだ。こうしたデータを集めていく中で、確実に何かは見えてくるはずだ。人文や文芸や心理学の分野ではなく、社会科学の分野から「希望」にどれだけ迫れるのか、取りあえず、目を離さないでおこう。
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