戦争とマスメディア

 学習院女子大学の石澤靖治先生の論文『戦争とマスメディア』を熟読。これは博士論文なので、そのまま出版できないのが惜しまれる。湾岸戦争時のアメリカの政権とマスメディアの関係性を丹念に調べ上げ、ジャーナリズムが当時のブッシュ政権に「完敗」した裏側に迫っている。その指摘は、当然現在のアメリカ・マスメディアをも射程に置いている。石澤さんは『大統領とメディア』や『総理とメディア』をはじめ、メディア論の論客だが、その集大成とも言える論文で読み応えがあった。いつか日の目を見るときが来るといいのだが。
 個人的には、湾岸戦争当時ジャーナリズムが敗北した一因として、一連のレーガノミクスと吹き荒れるM&Aの世相の中でジャーナリズムが商業化に走り、結果として弱体化を招いたという指摘が印象に残った。現在の日本の出版界には耳が痛い指摘だろう。
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