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		<title>フリー、シェアの次に何がくるのか？</title>
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		<pubDate>Tue, 17 Jan 2012 12:05:37 +0000</pubDate>
		<dc:creator>matchanjp</dc:creator>
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		<description><![CDATA[昨年１１月にジェフ・ジャービスの『パブリック』を刊行し、３年前からの『フリー』『シェア』と続いた緩やかなシリーズもめでたく完結（？）したわけですが、時を同じくして、この３冊の監修・解説をしていただいたこばへんこと小林弘人さんの新刊『メディア化する企業はなぜ強いのか？』（サブタイトルは「フリー、シェア、ソーシャルで利益をあげる新常識」）や、糸井重里氏が監修をした話題の『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』（帯のキャッチは「フリーでシェアでラヴ＆ピースな、21世紀のビジネスモデル」）、さらに「Free論者」として活動する岡田斗司夫氏の『なんでコンテンツにカネを払うのさ？』や翻訳書で『ぼくはお金を使わずに生きることにした』といった刺激的なタイトルなどが出揃い、いわゆるフリー、シェアという流れも深化しつつあるように感じます。そこで、僕なりに、その次に来るものを整理してみようと思います。 上記のタイトルをザッとみただけでも、２つの大きな方向性があります。ひとつはフリー／シェアを使ったビジネス（価値）創出、もうひとつがフリー／シェアによる無料経済（貨幣経済に対する信用経済）の出現。これらは一見、逆のベクトルのようにも見えますが、実際には相補的な関係にあるのがポイントだと思います。 フリー／シェアビジネスについてはそれぞれの本で具体的な事例がいくつも紹介されている通り、個々の企業における局地戦では成功事例も積み上がっているわけですし、それはグレイトフル・デッドから学べるほどに歴史があり、デジタル時代になって指数級数的に増えているし、無料ということで言えばGoogleやFacebookのように市場を席巻する事態も起こっています。有り体に言って、ネットビジネスにおいて避けては通れない（そしてまだまだ探究すべき）ものだと思います。 一方で、岡田氏は著書の中で『シェア』について言及して、「カーシェアリングを新たなビジネスチャンスだというけれど、それで自動車産業従事者の８割ぐらいが失業するのに「ビジネスチャンス」というのはおかしい」と言っています。岡田氏に言わせれば、デジタルというパンドラの箱を開けたら「あらゆる産業の規模が１０分の１になる」わけです。確かにこの問題自体は『フリー』においても指摘されています。 例えばフリーミアムの考えを使って思考実験をしてみると、今まで５％にタダで配って９５％の人に売っていたもの（２０世紀の無料サンプル・モデル）を、９５％の人にタダで配って５％の人に買ってもらう現在のビジネスモデル（デジタル時代のフリーミアム・モデル）に変えたとすると、２０倍のユーザー分母を取らない限り、同じ売上が立ちません。いや、５％のプレミアム料金を上げればいい、という考え方もできますが、実際にデジタル経済で起きている価格設定は逆の方向です。だから岡田氏のいう「１０分の１」はあながち外れていないのかもしれません。 デジタル経済はマーケットを縮小する、という事例は確かにいくらでも見つけられます。典型的なのが音楽産業、そしていまやメディア産業もそこに向かっているのかもしれません。ただ、急いで付け加えておきたいのは、すべてが無料になるからマーケットが縮小する、という単純な図式ではないということです。例えば新聞や雑誌のペイウォール化は進んでいるわけで、そこには新しいマーケットがデジタル化によって作られていくわけですが、それにともなって既存のマーケットとの総和で見ると縮小していく、といったイメージです。 だから、フリー／シェアを使ったビジネスが成り立つのは、「既存の」あらゆる産業の規模が縮小しても、「新しい」産業がそれにとって変わるからだ、というオーソドックスな産業構造のシフト論に落としこむことも可能です（そして上記のビジネス書はこの新しいビジネスについて詳述しているわけです）。理論的には、産業の新陳代謝は、個々人の失業／再就職の痛みはあっても、ゆくゆくは労働力の再配分も最適化し、経済全体としてはうまく回ります。日本でも楽天やDeNAといった企業が順当に新たな市場と新たな球団を築いているとも言えるわけで（怪盗ロワイヤルもフリーミアム・モデルですね）、単にぼくらの社会通念やメディアがその構造変化をまだしっかり捉えられていないだけ、とも言える気がします。 ただ、『なんでコンテンツにカネを払うのさ？』の中でも著作権とマーケットの規模の話で触れられていたのですが、「けっきょくフリーでシェアな世界ってみんなが貧乏になるんじゃね？」という疑問は、この「マーケットの縮小感」を目の前にした僕らにとっては、興味深く根源的な問いでもあります。 僕は「貨幣経済としての」マーケットの規模は縮小するのではと思っています。だからある尺度から見ればみんな貧乏になる。でもお金がなくても出来ることや手に入れられるものや体験できることは格段に増えると思うし、それでいいんじゃないか、という仮説を持っています。非貨幣経済が成長して、給料が１０分の１になっても非貨幣経済圏で得られる利便が１０倍になればチャラにならないか、というわけで、結局、人々の幸せというか厚生レベルが上がり、貨幣＋無料経済市場の総体は拡大し成熟するのではないか、と。 こう書くと、リバタリアン的で救いようのない楽観主義のように聞こえますが、糸井さんのいう「フリーでシェアでラヴ＆ピース」はそんなことなんじゃないか、と思っているわけです（笑　また、最近言われる「縮小社会」とも少し違います。総体として縮小するのではなく、あくまでも「交換価値」の源泉が貨幣からそれ以外へと移るイメージです。 ここでもう一回冒頭の書籍のタイトルを見てみると、フリー／シェアの先に続いているのは「ソーシャル」であり「ラブ＆ピース」であり「パブリック」です。これは明らかに「人」が中心の概念なんですね。そこには非貨幣経済圏でもっとも大切な交換単位（貨幣に代わるもの）が明示されています。人はフリー（無料）にはならないし、シェアをするその結節点になるのも人です。だからデジタル時代には人が中心に来る。こう書くと、すぐに「SNS革命」などといった言葉に回収されて、顕在化したソーシャルグラフや東浩紀さんの言う一般意志2.0のような無意識の集積を利用することで新たな価値が生まれる、という方向に解釈されがちですが、僕がここで言いたいのはそれともちょっと違います。 もともと『パブリック』について考えたのは、『シェア』の成立要件は何か、というところからでした。ライドシェア（元旦から朝日新聞で連載されている「つながってる？〜シェアの現場から」でも紹介されていました）を他人同士でできるその前提、スキルシェアをしあえるその感性のようなものが、日本の文化でそれほどすぐに根付くだろうか、と思ったのですが、有り体に言って、今後この非貨幣経済の恩恵を受けようと思えば、自身を「パブリック」な存在にするか、あるいは「パブリック」に対して価値を提供する主体にならなければならない仕組みになってきています。つまり、そうしないと「人」を交換単位にした経済がうまく回らなくなります。 例えば『ぼくはお金を使わずに生きることにした』のいわゆる「フリーエコノミー」は、ネットを駆使することで可能になっている面は無視できません。非貨幣経済は評判経済／評価経済の面が強く（それは『フリー』でいう「21世紀型フリー」のもう一つの項目です）、その中で既存のローカルなコミュニティを超えて規模の拡大を図ろうとすれば、個々のプレイヤーは「パブリック」な存在になっていくことが最適解となっていくはずです。 逆に言えば、来るべき非貨幣経済というのは、決して「誰もが何でもタダで手に入れられる経済」のことではないでしょう。そうではなくて、個人にヒモづけられた情報なり評価なり信用という交換単位を貨幣の代わりに使うマーケット、ということだと思います。これまでなら閉じられた（ローカルな）空間だけで流通していた情報なり評価、信用というものが、パブリックな場で流通するようになる、そうしなければ経済圏が拡大しないということです。『パブリック』はその非貨幣経済圏での身の処し方を考えるヒントになるはずのもので、一番ビジネス色の薄い本に見えて、実は次の経済における交換単位（貨幣に代わるもの）について真っ向から語った経済書だ、とも言えるのだと思います。 そして、フリー／シェアを使ったビジネスと無料経済が相補的だと冒頭で述べたのは、恐らくこのパブリックな非貨幣経済圏こそが、ビジネスを駆動し、貨幣経済を潤すと思うからです。いわば新しい下部構造です（笑　フリー、シェアの先に何が続くのか？　この問いの射程は案外長く、ただひとつの方向性があるわけでもないでしょう。時機を見てまた今後とも考えてみたいと思います。 おまけ：こんなブログポストもｗ 「現代のグレイトフルデッドは、岡田斗司夫」日刊カシハラ http://anc.cocolog-nifty.com/next_stage/2012/01/post-44f5.html<img alt="" border="0" src="http://stats.wordpress.com/b.gif?host=matchanjp.wordpress.com&amp;blog=26603680&amp;post=885&amp;subd=matchanjp&amp;ref=&amp;feed=1" width="1" height="1" />]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>昨年１１月にジェフ・ジャービスの『<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4140815132/trans04c-22">パブリック</a>』を刊行し、３年前からの『<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4140814047/trans04c-22">フリー</a>』『<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4140814543/trans04c-22">シェア</a>』と続いた緩やかなシリーズもめでたく完結（？）したわけですが、時を同じくして、この３冊の監修・解説をしていただいたこばへんこと小林弘人さんの新刊『<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4774149357/trans04c-22">メディア化する企業はなぜ強いのか？</a>』（サブタイトルは「フリー、シェア、ソーシャルで利益をあげる新常識」）や、糸井重里氏が監修をした話題の『<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822248526/trans04c-22">グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ</a>』（帯のキャッチは「フリーでシェアでラヴ＆ピースな、21世紀のビジネスモデル」）、さらに「Free論者」として活動する岡田斗司夫氏の『<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4484112248/trans04c-22">なんでコンテンツにカネを払うのさ？</a>』や翻訳書で『<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4314010878/trans04c-22">ぼくはお金を使わずに生きることにした</a>』といった刺激的なタイトルなどが出揃い、いわゆるフリー、シェアという流れも深化しつつあるように感じます。そこで、僕なりに、その次に来るものを整理してみようと思います。</p>
<p>上記のタイトルをザッとみただけでも、２つの大きな方向性があります。ひとつはフリー／シェアを使ったビジネス（価値）創出、もうひとつがフリー／シェアによる無料経済（貨幣経済に対する信用経済）の出現。これらは一見、逆のベクトルのようにも見えますが、実際には相補的な関係にあるのがポイントだと思います。</p>
<p>フリー／シェアビジネスについてはそれぞれの本で具体的な事例がいくつも紹介されている通り、個々の企業における局地戦では成功事例も積み上がっているわけですし、それはグレイトフル・デッドから学べるほどに歴史があり、デジタル時代になって指数級数的に増えているし、無料ということで言えばGoogleやFacebookのように市場を席巻する事態も起こっています。有り体に言って、ネットビジネスにおいて避けては通れない（そしてまだまだ探究すべき）ものだと思います。</p>
<p>一方で、岡田氏は著書の中で『シェア』について言及して、「カーシェアリングを新たなビジネスチャンスだというけれど、それで自動車産業従事者の８割ぐらいが失業するのに「ビジネスチャンス」というのはおかしい」と言っています。岡田氏に言わせれば、デジタルというパンドラの箱を開けたら「あらゆる産業の規模が１０分の１になる」わけです。確かにこの問題自体は『フリー』においても指摘されています。</p>
<p>例えばフリーミアムの考えを使って思考実験をしてみると、今まで５％にタダで配って９５％の人に売っていたもの（２０世紀の無料サンプル・モデル）を、９５％の人にタダで配って５％の人に買ってもらう現在のビジネスモデル（デジタル時代のフリーミアム・モデル）に変えたとすると、２０倍のユーザー分母を取らない限り、同じ売上が立ちません。いや、５％のプレミアム料金を上げればいい、という考え方もできますが、実際にデジタル経済で起きている価格設定は逆の方向です。だから岡田氏のいう「１０分の１」はあながち外れていないのかもしれません。</p>
<p>デジタル経済はマーケットを縮小する、という事例は確かにいくらでも見つけられます。典型的なのが音楽産業、そしていまやメディア産業もそこに向かっているのかもしれません。ただ、急いで付け加えておきたいのは、すべてが無料になるからマーケットが縮小する、という単純な図式ではないということです。例えば新聞や雑誌のペイウォール化は進んでいるわけで、そこには新しいマーケットがデジタル化によって作られていくわけですが、それにともなって既存のマーケットとの総和で見ると縮小していく、といったイメージです。</p>
<p>だから、フリー／シェアを使ったビジネスが成り立つのは、「既存の」あらゆる産業の規模が縮小しても、「新しい」産業がそれにとって変わるからだ、というオーソドックスな産業構造のシフト論に落としこむことも可能です（そして上記のビジネス書はこの新しいビジネスについて詳述しているわけです）。理論的には、産業の新陳代謝は、個々人の失業／再就職の痛みはあっても、ゆくゆくは労働力の再配分も最適化し、経済全体としてはうまく回ります。日本でも楽天やDeNAといった企業が順当に新たな市場と新たな球団を築いているとも言えるわけで（怪盗ロワイヤルもフリーミアム・モデルですね）、単にぼくらの社会通念やメディアがその構造変化をまだしっかり捉えられていないだけ、とも言える気がします。</p>
<p>ただ、『なんでコンテンツにカネを払うのさ？』の中でも著作権とマーケットの規模の話で触れられていたのですが、「けっきょくフリーでシェアな世界ってみんなが貧乏になるんじゃね？」という疑問は、この「マーケットの縮小感」を目の前にした僕らにとっては、興味深く根源的な問いでもあります。</p>
<p>僕は「貨幣経済としての」マーケットの規模は縮小するのではと思っています。だからある尺度から見ればみんな貧乏になる。でもお金がなくても出来ることや手に入れられるものや体験できることは格段に増えると思うし、それでいいんじゃないか、という仮説を持っています。非貨幣経済が成長して、給料が１０分の１になっても非貨幣経済圏で得られる利便が１０倍になればチャラにならないか、というわけで、結局、人々の幸せというか厚生レベルが上がり、貨幣＋無料経済市場の総体は拡大し成熟するのではないか、と。</p>
<p>こう書くと、リバタリアン的で救いようのない楽観主義のように聞こえますが、糸井さんのいう「フリーでシェアでラヴ＆ピース」はそんなことなんじゃないか、と思っているわけです（笑　また、最近言われる「縮小社会」とも少し違います。総体として縮小するのではなく、あくまでも「交換価値」の源泉が貨幣からそれ以外へと移るイメージです。</p>
<p>ここでもう一回冒頭の書籍のタイトルを見てみると、フリー／シェアの先に続いているのは「ソーシャル」であり「ラブ＆ピース」であり「パブリック」です。これは明らかに「人」が中心の概念なんですね。そこには非貨幣経済圏でもっとも大切な交換単位（貨幣に代わるもの）が明示されています。人はフリー（無料）にはならないし、シェアをするその結節点になるのも人です。だからデジタル時代には人が中心に来る。こう書くと、すぐに「SNS革命」などといった言葉に回収されて、顕在化したソーシャルグラフや東浩紀さんの言う一般意志2.0のような無意識の集積を利用することで新たな価値が生まれる、という方向に解釈されがちですが、僕がここで言いたいのはそれともちょっと違います。</p>
<p>もともと『パブリック』について考えたのは、『シェア』の成立要件は何か、というところからでした。ライドシェア（元旦から朝日新聞で連載されている「つながってる？〜シェアの現場から」でも紹介されていました）を他人同士でできるその前提、スキルシェアをしあえるその感性のようなものが、日本の文化でそれほどすぐに根付くだろうか、と思ったのですが、有り体に言って、今後この非貨幣経済の恩恵を受けようと思えば、自身を「パブリック」な存在にするか、あるいは「パブリック」に対して価値を提供する主体にならなければならない仕組みになってきています。つまり、そうしないと「人」を交換単位にした経済がうまく回らなくなります。</p>
<p>例えば『ぼくはお金を使わずに生きることにした』のいわゆる「フリーエコノミー」は、ネットを駆使することで可能になっている面は無視できません。非貨幣経済は評判経済／評価経済の面が強く（それは『フリー』でいう「21世紀型フリー」のもう一つの項目です）、その中で既存のローカルなコミュニティを超えて規模の拡大を図ろうとすれば、個々のプレイヤーは「パブリック」な存在になっていくことが最適解となっていくはずです。</p>
<p>逆に言えば、来るべき非貨幣経済というのは、決して「誰もが何でもタダで手に入れられる経済」のことではないでしょう。そうではなくて、個人にヒモづけられた情報なり評価なり信用という交換単位を貨幣の代わりに使うマーケット、ということだと思います。これまでなら閉じられた（ローカルな）空間だけで流通していた情報なり評価、信用というものが、パブリックな場で流通するようになる、そうしなければ経済圏が拡大しないということです。『パブリック』はその非貨幣経済圏での身の処し方を考えるヒントになるはずのもので、一番ビジネス色の薄い本に見えて、実は次の経済における交換単位（貨幣に代わるもの）について真っ向から語った経済書だ、とも言えるのだと思います。</p>
<p>そして、フリー／シェアを使ったビジネスと無料経済が相補的だと冒頭で述べたのは、恐らくこのパブリックな非貨幣経済圏こそが、ビジネスを駆動し、貨幣経済を潤すと思うからです。いわば新しい下部構造です（笑　フリー、シェアの先に何が続くのか？　この問いの射程は案外長く、ただひとつの方向性があるわけでもないでしょう。時機を見てまた今後とも考えてみたいと思います。</p>
<p>おまけ：こんなブログポストもｗ<br />
「現代のグレイトフルデッドは、岡田斗司夫」日刊カシハラ<br />
<a href="http://anc.cocolog-nifty.com/next_stage/2012/01/post-44f5.html">http://anc.cocolog-nifty.com/next_stage/2012/01/post-44f5.html</a></p>
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		<title>ＪＭＭでの１０余年、そして新たなフェーズへ</title>
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		<pubDate>Sun, 18 Dec 2011 13:29:45 +0000</pubDate>
		<dc:creator>matchanjp</dc:creator>
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		<category><![CDATA[trans-media]]></category>

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		<description><![CDATA[村上龍さんが編集長を務めるメールマガジンＪＭＭ（Japan Mail Media）にかかわって早１１年余りになりますが、今年いっぱいで、いったん編集部から離れることにしました。よい機会なのでここに記録として書き留めておきたいと思います。遡ること2000年の7月に念願の書籍編集部へ異動となった時に配属されたのが当時のＪＭＭ編集班でした。これは前年1999年３月にスタートしたメールマガジンＪＭＭの書籍化を担当する編集部で、既に『ＪＭＭ』Vol.１〜７を刊行していて、僕はシリーズ８からの参画となったわけですが、出版社に入社して５年目にして、憧れの書籍編集と憧れの村上龍さんと仕事をする機会を両方いっぺんに得た形になりました。 当時の単行本『ＪＭＭ』は毎号１テーマで編まれていて、金融・財政・通貨といったテーマに即して金融／経済専門家による座談会、村上龍さんと専門家との対談、そして毎週のメールマガジンＪＭＭからテーマに関連するコンテンツを入れるという３部構成になっていました。座談会や対談、それに装丁やタイトルの相談のたびに新宿の村上さんの定宿にお邪魔し、そのお仕事ぶりを間近から見ることができたのは貴重で刺激的な体験でしたし、座談会などを通して多くの寄稿家の方々ともお付き合いが生まれました。 僕にとってＪＭＭは日々の勉強の場で、毎週月曜日版の「金融・経済の専門家に聞く」は、本当に「生きた経済」の勉強になりました。１０年間、世の中のナマの動きを素材に毎週行われる村上さんと寄稿家の方々のＱ＆Ａは、どんな教科書よりもリアルでした。毎週それを精読する役割だったお陰で、普段だったら頭に入らなくて読み飛ばしたりそのまま受信フォルダに眠ったままになりがちな難しいお題でも、隅々まで、いろいろな方々の視点を学ぶことが出来ました。経済学の学部生レベルぐらいの勉強は出来た気がします（笑 また、寄稿家の方々自身が今ではメディアで常連となっている方々が多く、 山崎元さん（楽天証券）：著書多数、連載「ダイヤモンド・オンライン」「現代ビジネス」など http://blog.goo.ne.jp/yamazaki_hajime/ 北野一さん（JPモルガン証券チーフストラテジスト）：『なぜグローバリゼーションで豊かになれないのか』 菊地正俊さん（メリルリンチ日本証券調査部チーフ株式ストラテジスト）：『外国人投資家が日本株を買う条件 』（日経新書） 土居丈朗さん（慶應義塾大学経済学部教授）：『地方債改革の経済学』（日本経済新聞出版社）が第５０回日経・経済図書文化賞、第２９回サントリー学芸賞を同時受賞 http://web.econ.keio.ac.jp/staff/tdoi/ 真壁昭夫さん：日経CNBC、連載「ダイヤモンド・オンライン」など といったようにさまざまな著書やメディアでお見かけするようになり、嬉しい限りでもあります。僕自身は、三ツ谷誠さんと作った『僕らの経済民主主義』がキャリア初期の傑作（怪作？）として思い出深いです。 また、ＪＭＭでは月曜日版以外にも世界中から日本人寄稿家による寄稿を連載していました。これは「日本のメディアでは報じられない」世界の多角的な見方を提示するという、まさにＪＭＭの基本方針を地でいく連載だったわけですが、「日本のメディアに接していても分からない情報や文脈に触れる」という意味でも、「日本のメディアの文脈にとらわれないモノの見方」を養うという意味でも、それは自分の今の翻訳書編集者としての資質を（あるいは国際結婚をしたプライベートな部分も？）作り上げたと言っても過言ではありません。 今でも寄稿家の方々とはよくお付き合いせさせていただいていて、「from 911/USAレポート」の冷泉彰彦さん（Newsweek日本版でも連載をされている）はニュージャージのご自宅までお邪魔させていただいたり、ファンの多かった「オランダ・ハーグより」の春具さんの家に泊まらせていただいたこともありました（お二人とも奥様の手料理が絶品でした）。ソウルのアン・ヨンヒさんには別の仕事でソウルに撮影に行った時にすっかりコーディネーション他でお世話になったり、「ロンドン〜スクエア・マイルから」を連載されていた丸國葉さんとはロンドンで妻ぐるみで食事に行ったり、「大陸の風　現地メディアに見る中国社会」の北京のふるまいよしこさん（こちらも今ではNewsweekでも連載されてます）や「レバノン：揺れるモザイク社会」の安武塔馬さんとは日本に来られた時にはお食事をする機会に恵まれました。「平らな国デンマーク／子育ての現場から」の高田ケラー有子さんは、Facebook友だちでもあります。 ＪＭＭシリーズの単行本化自体はVol.13（2001年5月）で終わったものの、その後もひきつづきＪＭＭのコンテンツを発展させる形で単行本を作りました。思い出深いのは『おじいさんは山へ金儲けに』（2001年8月、今は文庫版が幻冬舎さんから出ています）や『収縮する世界、閉塞する日本─POST SEPTEMBER ELEVENTH』（2001年12月）、坂本龍一氏のオペラ『LIFE』のなかの詩をもとにはまのゆかさんが絵をつけた『ポストマン〜MONOLOGUE OF THE DEAD LETTERS POSTMAN』（2003年6月）、村上さんと安藤忠雄／利根川進／カルロス・ゴーン／猪口邦子／中田英寿各氏との対談集『人生における成功者の定義と条件』（2004年8月）などでしょうか。 また2003年からは、メールマガジンの配信自体をこの９年間、お手伝いすることになりました。ＪＭＭはもともと（有）向現（当時）の栄花均さんが発足以来運営していたのですが、それをバトンタッチする形で、寄稿家とやりとりしながらその原稿をメルマガのフォーマットに落としこみ、配信サイトから日々配信するという内容で、日々の編集者としての業務に加えて、ボランティアベースで個人として始めることになりました。当時は月・火・木・金・土と配信日があって、加えて突発的な特別号の配信もあり、ほぼ２４／７状態でした。海外旅行先でもとにかく「配信」があり、南国スペインのビーチホテルで電話回線でネットに繋げて配信作業をしていて、当時の彼女に呆れられる、といったこともしばしばでした。 メールマガジンというメディアは古いようで新しく、新しいようで古いといえます。１０年前に無料でこれだけのクオリティのコンテンツを流すのは画期的だったと思うし、今では同じようなメルマガが有料になって、普通にコアな読者に受け入れられている現実があります（ふるまいさんのメルマガはこちら）。ＪＭＭについては社内でスポンサードの提案を出したりもしたのですが、まだまだ当時、メルマガの価値について正しく判断できる機能が既存出版社にはありませんでした。ＮＨＫの番組でも『NHKスペシャル村上龍“失われた10年”を問う』といった番組などがあったのですが（すっかり「２０年」になってしまったのもまたそれで感慨深いのですが）、その後、このＪＭＭの資産を正当に受け継いだのはテレビ東京の『カンブリア宮殿』でしょう。 ＪＭＭは同じようなフォーマットで１２年ほど続けているわけですが、そろそろ新しいフォーマットで、それこそフリーミアムを使いつつ、マネタイズする時期に来ているのだと思います。2003年以降、安定したサーバと配信環境、それにスポンサード先などを探して点々としていた時期もあったＪＭＭですが、ここ５年は、もともと村上さんとキューババンドのプロデュースなどで一緒にやられていた（株）Griotさんが運営を引き受けたことで運営も磐石となり、また最近はそのGriotさんから電子書籍制作会社のG2010が生まれて、今後のＪＭＭとのシナジー効果も期待されます。ＪＭＭの有料化やプレミアム会員構想、それに合わせたコンテンツの再編集などは幾度も議題に上がっては消えていったのですが、昨今の状況を見ていると月額数百円でメルマガを読む、という習慣も徐々に拡がっています。有り体に言って、たとえば村上龍さんならば、毎月の文芸誌連載以上のギャランティもまったく非現実的ではないでしょう。そういった意味で、ついに機が熟してきたのかもしれません。 そんな変革の時に自分が携われないことは残念ですが、今後のフェーズは「ボランティアのお手伝い」的にかかわることは難しいわけで、逆に言えば、そのような「非営利体制」がこれまでＪＭＭの進化を阻害していたのではないかという反省もありつつ、今後はフルコミットメントできるグリオさんはじめみなさんに期待しながら新たなステップアップを応援していきたいと思います。十年一昔と言うぐらいにＪＭＭと関わった時間は長く、こうしてその任を降りるとまるで定年を迎えたおじさんのような気分にもなるのですが、これまで得てきた経験、それに寄稿家の方々とのつながりは一生モノだと思っています。これからは一歩引いたところから、いままでどおりに熱い視線を送り続けたいと思います。 あと偶然ですが山崎元さんもブログでＪＭＭについて最近書かれていました。あわせて御覧ください。 評論家・山崎元の「王様の耳はロバの耳！」：「JMM」の中間決算<img alt="" border="0" src="http://stats.wordpress.com/b.gif?host=matchanjp.wordpress.com&amp;blog=26603680&amp;post=874&amp;subd=matchanjp&amp;ref=&amp;feed=1" width="1" height="1" />]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>村上龍さんが編集長を務める<a href="http://ryumurakami.jmm.co.jp/index.html" target="_blank">メールマガジンＪＭＭ（Japan Mail Media）</a>にかかわって早１１年余りになりますが、今年いっぱいで、いったん編集部から離れることにしました。よい機会なのでここに記録として書き留めておきたいと思います。遡ること2000年の7月に念願の書籍編集部へ異動となった時に配属されたのが当時のＪＭＭ編集班でした。これは前年1999年３月にスタートしたメールマガジンＪＭＭの書籍化を担当する編集部で、既に『ＪＭＭ』Vol.１〜７を刊行していて、僕は<a href="http://www.amazon.co.jp/dp/4140805196" target="_blank">シリーズ８</a>からの参画となったわけですが、出版社に入社して５年目にして、憧れの書籍編集と憧れの村上龍さんと仕事をする機会を両方いっぺんに得た形になりました。</p>
<p>当時の単行本『ＪＭＭ』は毎号１テーマで編まれていて、金融・財政・通貨といったテーマに即して金融／経済専門家による座談会、村上龍さんと専門家との対談、そして毎週のメールマガジンＪＭＭからテーマに関連するコンテンツを入れるという３部構成になっていました。座談会や対談、それに装丁やタイトルの相談のたびに新宿の村上さんの定宿にお邪魔し、そのお仕事ぶりを間近から見ることができたのは貴重で刺激的な体験でしたし、座談会などを通して多くの寄稿家の方々ともお付き合いが生まれました。</p>
<p>僕にとってＪＭＭは日々の勉強の場で、毎週月曜日版の「<a href="http://ryumurakami.jmm.co.jp/dynamic/economy/" target="_blank">金融・経済の専門家に聞く</a>」は、本当に「生きた経済」の勉強になりました。１０年間、世の中のナマの動きを素材に毎週行われる村上さんと寄稿家の方々のＱ＆Ａは、どんな教科書よりもリアルでした。毎週それを精読する役割だったお陰で、普段だったら頭に入らなくて読み飛ばしたりそのまま受信フォルダに眠ったままになりがちな難しいお題でも、隅々まで、いろいろな方々の視点を学ぶことが出来ました。経済学の学部生レベルぐらいの勉強は出来た気がします（笑</p>
<p>また、寄稿家の方々自身が今ではメディアで常連となっている方々が多く、<br />
山崎元さん（楽天証券）：著書多数、連載「<a href="http://diamond.jp/category/s-yamazaki" target="_blank">ダイヤモンド・オンライン</a>」「<a href="http://gendai.ismedia.jp/category/news_yamazaki" target="_blank">現代ビジネス</a>」など<a href="http://blog.goo.ne.jp/yamazaki_hajime/" target="_blank"> http://blog.goo.ne.jp/yamazaki_hajime/</a><br />
北野一さん（JPモルガン証券チーフストラテジスト）：『<a href="http://www.amazon.co.jp/dp/4478005818" target="_blank">なぜグローバリゼーションで豊かになれないのか</a>』<br />
菊地正俊さん（メリルリンチ日本証券調査部チーフ株式ストラテジスト）：『<a href="http://www.amazon.co.jp/dp/4532261082" target="_blank">外国人投資家が日本株を買う条件</a> 』（日経新書）<br />
土居丈朗さん（慶應義塾大学経済学部教授）：『<a href="http://www.amazon.co.jp/dp/4532133343" target="_blank">地方債改革の経済学</a>』（日本経済新聞出版社）が第５０回日経・経済図書文化賞、第２９回サントリー学芸賞を同時受賞<a href="http://web.econ.keio.ac.jp/staff/tdoi/" target="_blank"> http://web.econ.keio.ac.jp/staff/tdoi/</a><br />
真壁昭夫さん：日経CNBC、連載「<a href="http://diamond.jp/category/s-keywords" target="_blank">ダイヤモンド・オンライン</a>」など<br />
といったようにさまざまな著書やメディアでお見かけするようになり、嬉しい限りでもあります。僕自身は、三ツ谷誠さんと作った『<a href="http://www.amazon.co.jp/dp/4140806761" target="_blank">僕らの経済民主主義</a>』がキャリア初期の傑作（怪作？）として思い出深いです。</p>
<p>また、ＪＭＭでは月曜日版以外にも世界中から日本人寄稿家による寄稿を連載していました。これは「日本のメディアでは報じられない」世界の多角的な見方を提示するという、まさにＪＭＭの基本方針を地でいく連載だったわけですが、「日本のメディアに接していても分からない情報や文脈に触れる」という意味でも、「日本のメディアの文脈にとらわれないモノの見方」を養うという意味でも、それは自分の今の翻訳書編集者としての資質を（あるいは国際結婚をしたプライベートな部分も？）作り上げたと言っても過言ではありません。</p>
<p>今でも寄稿家の方々とはよくお付き合いせさせていただいていて、「<a href="http://ryumurakami.jmm.co.jp/dynamic/report/title3_1.html" target="_blank">from 911/USAレポート</a>」の冷泉彰彦さん（<a href="http://newsweekjapan.jp/reizei/" target="_blank">Newsweek日本版でも連載</a>をされている）はニュージャージのご自宅までお邪魔させていただいたり、ファンの多かった「<a href="http://ryumurakami.jmm.co.jp/dynamic/report/title1_1.html">オランダ・ハーグより</a>」の春具さんの家に泊まらせていただいたこともありました（お二人とも奥様の手料理が絶品でした）。<a href="http://ryumurakami.jmm.co.jp/dynamic/report/title7_1.html">ソウルのアン・ヨンヒさん</a>には別の仕事でソウルに撮影に行った時にすっかりコーディネーション他でお世話になったり、「<a href="http://www.jmm.co.jp/dynamic/report/title8_1.html">ロンドン〜スクエア・マイルから</a>」を連載されていた丸國葉さんとはロンドンで妻ぐるみで食事に行ったり、「<a href="http://ryumurakami.jmm.co.jp/dynamic/report/title4_1.html">大陸の風　現地メディアに見る中国社会</a>」の北京の<a href="http://wanzee.seesaa.net/">ふるまいよしこさん</a>（こちらも今では<a href="http://www.newsweekjapan.jp/column/furumai/">Newsweekでも連載</a>されてます）や「<a href="http://www.jmm.co.jp/dynamic/report/title6_1.html">レバノン：揺れるモザイク社会</a>」の安武塔馬さんとは日本に来られた時にはお食事をする機会に恵まれました。「<a href="http://ryumurakami.jmm.co.jp/dynamic/report/title2_1.html">平らな国デンマーク／子育ての現場から</a>」の高田ケラー有子さんは、Facebook友だちでもあります。</p>
<p>ＪＭＭシリーズの単行本化自体は<a href="http://www.amazon.co.jp/dp/4140805242" target="_blank">Vol.13</a>（2001年5月）で終わったものの、その後もひきつづきＪＭＭのコンテンツを発展させる形で単行本を作りました。思い出深いのは『<a href="http://www.amazon.co.jp/dp/414080629X" target="_blank">おじいさんは山へ金儲けに</a>』（2001年8月、今は文庫版が幻冬舎さんから出ています）や『<a href="http://www.amazon.co.jp/dp/4140806583" target="_blank">収縮する世界、閉塞する日本─POST SEPTEMBER ELEVENTH</a>』（2001年12月）、坂本龍一氏のオペラ『LIFE』のなかの詩をもとにはまのゆかさんが絵をつけた『<a href="http://www.amazon.co.jp/dp/4140054204" target="_blank">ポストマン〜MONOLOGUE OF THE DEAD LETTERS POSTMAN</a>』（2003年6月）、村上さんと安藤忠雄／利根川進／カルロス・ゴーン／猪口邦子／中田英寿各氏との対談集『<a href="http://www.amazon.co.jp/dp/4140808829" target="_blank">人生における成功者の定義と条件</a>』（2004年8月）などでしょうか。</p>
<p>また2003年からは、メールマガジンの配信自体をこの９年間、お手伝いすることになりました。ＪＭＭはもともと（有）向現（当時）の栄花均さんが発足以来運営していたのですが、それをバトンタッチする形で、寄稿家とやりとりしながらその原稿をメルマガのフォーマットに落としこみ、配信サイトから日々配信するという内容で、日々の編集者としての業務に加えて、ボランティアベースで個人として始めることになりました。当時は月・火・木・金・土と配信日があって、加えて突発的な特別号の配信もあり、ほぼ２４／７状態でした。海外旅行先でもとにかく「配信」があり、南国スペインのビーチホテルで電話回線でネットに繋げて配信作業をしていて、当時の彼女に呆れられる、といったこともしばしばでした。</p>
<p>メールマガジンというメディアは古いようで新しく、新しいようで古いといえます。１０年前に無料でこれだけのクオリティのコンテンツを流すのは画期的だったと思うし、今では同じようなメルマガが有料になって、普通にコアな読者に受け入れられている現実があります（ふるまいさんのメルマガは<a href="http://www.mag2.com/m/0001314434.html" target="_blank">こちら</a>）。ＪＭＭについては社内でスポンサードの提案を出したりもしたのですが、まだまだ当時、メルマガの価値について正しく判断できる機能が既存出版社にはありませんでした。ＮＨＫの番組でも『NHKスペシャル村上龍“失われた10年”を問う』といった番組などがあったのですが（すっかり「２０年」になってしまったのもまたそれで感慨深いのですが）、その後、このＪＭＭの資産を正当に受け継いだのはテレビ東京の『カンブリア宮殿』でしょう。</p>
<p>ＪＭＭは同じようなフォーマットで１２年ほど続けているわけですが、そろそろ新しいフォーマットで、それこそフリーミアムを使いつつ、マネタイズする時期に来ているのだと思います。2003年以降、安定したサーバと配信環境、それにスポンサード先などを探して点々としていた時期もあったＪＭＭですが、ここ５年は、もともと村上さんとキューババンドのプロデュースなどで一緒にやられていた<a href="http://www.griot-music.co.jp/" target="_blank">（株）Griot</a>さんが運営を引き受けたことで運営も磐石となり、また最近はそのGriotさんから電子書籍制作会社の<a href="http://g2010.jp/" target="_blank">G2010</a>が生まれて、今後のＪＭＭとのシナジー効果も期待されます。ＪＭＭの有料化やプレミアム会員構想、それに合わせたコンテンツの再編集などは幾度も議題に上がっては消えていったのですが、昨今の状況を見ていると月額数百円でメルマガを読む、という習慣も徐々に拡がっています。有り体に言って、たとえば村上龍さんならば、毎月の文芸誌連載以上のギャランティもまったく非現実的ではないでしょう。そういった意味で、ついに機が熟してきたのかもしれません。</p>
<p>そんな変革の時に自分が携われないことは残念ですが、今後のフェーズは「ボランティアのお手伝い」的にかかわることは難しいわけで、逆に言えば、そのような「非営利体制」がこれまでＪＭＭの進化を阻害していたのではないかという反省もありつつ、今後はフルコミットメントできるグリオさんはじめみなさんに期待しながら新たなステップアップを応援していきたいと思います。十年一昔と言うぐらいにＪＭＭと関わった時間は長く、こうしてその任を降りるとまるで定年を迎えたおじさんのような気分にもなるのですが、これまで得てきた経験、それに寄稿家の方々とのつながりは一生モノだと思っています。これからは一歩引いたところから、いままでどおりに熱い視線を送り続けたいと思います。</p>
<p>あと偶然ですが山崎元さんもブログでＪＭＭについて最近書かれていました。あわせて御覧ください。<br />
評論家・山崎元の「王様の耳はロバの耳！」：<a href="http://blog.goo.ne.jp/yamazaki_hajime/e/295219ec7e95e8be75e441012e5a67a6" target="_blank">「JMM」の中間決算</a></p>
<br />  <a rel="nofollow" href="http://feeds.wordpress.com/1.0/gocomments/matchanjp.wordpress.com/874/"><img alt="" border="0" src="http://feeds.wordpress.com/1.0/comments/matchanjp.wordpress.com/874/" /></a> <a rel="nofollow" href="http://feeds.wordpress.com/1.0/godelicious/matchanjp.wordpress.com/874/"><img alt="" border="0" src="http://feeds.wordpress.com/1.0/delicious/matchanjp.wordpress.com/874/" /></a> <a rel="nofollow" href="http://feeds.wordpress.com/1.0/gofacebook/matchanjp.wordpress.com/874/"><img alt="" border="0" src="http://feeds.wordpress.com/1.0/facebook/matchanjp.wordpress.com/874/" /></a> <a rel="nofollow" href="http://feeds.wordpress.com/1.0/gotwitter/matchanjp.wordpress.com/874/"><img alt="" border="0" src="http://feeds.wordpress.com/1.0/twitter/matchanjp.wordpress.com/874/" /></a> <a rel="nofollow" href="http://feeds.wordpress.com/1.0/gostumble/matchanjp.wordpress.com/874/"><img alt="" border="0" src="http://feeds.wordpress.com/1.0/stumble/matchanjp.wordpress.com/874/" /></a> <a rel="nofollow" href="http://feeds.wordpress.com/1.0/godigg/matchanjp.wordpress.com/874/"><img alt="" border="0" src="http://feeds.wordpress.com/1.0/digg/matchanjp.wordpress.com/874/" /></a> <a rel="nofollow" href="http://feeds.wordpress.com/1.0/goreddit/matchanjp.wordpress.com/874/"><img alt="" border="0" src="http://feeds.wordpress.com/1.0/reddit/matchanjp.wordpress.com/874/" /></a> <img alt="" border="0" src="http://stats.wordpress.com/b.gif?host=matchanjp.wordpress.com&amp;blog=26603680&amp;post=874&amp;subd=matchanjp&amp;ref=&amp;feed=1" width="1" height="1" />]]></content:encoded>
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		<title>公共2.0 〜『一般意志2.0』と『パブリック』を接続する試み</title>
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		<pubDate>Fri, 09 Dec 2011 03:50:24 +0000</pubDate>
		<dc:creator>matchanjp</dc:creator>
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		<description><![CDATA[奇しくも東浩紀氏の『一般意思2.0』と僕が編集したジェフ・ジャービス氏の『パブリック』という同時期に刊行された書籍がともに「公共」を主題に取り上げている。もちろん『一般意思2.0』は日本を代表する思想家が基本的に２００９年からの連載をまとめたものだし、『パブリック』はアメリカのメディア／ＩＴジャーナリストの本なので、刊行にいたるまでの文脈やバックグラウンドは相当に違う。 でも一方で、情報化社会の深化を前提に、カントからハーバーマスやアーレントへ連なる近代的理性に拠る「公共」をもはや「非現実的」としてルソーにまで遡る東氏のアプローチと、ハーバーマスを批判的に継承しつつ新しい「パブリック」の創出を論じるジャービスのアプローチには共通性があるし、『動物化するポストモダン』以降の00年代的アーキテクチャ論（と僕が勝手に命名）を牽引してきた東氏と「テクノロジー決定論者」を自称するジャービス氏の距離はそれほど遠くはないかも知れない。加えて本書で「夢を語ろうと思う」と公言する東氏と確信犯的楽観論を繰り出すジャービス氏のメンタリティもシンクロしている。 そこで、二つの異同を概観しながらそれを接続する試みをしてみたい。抽象的な概念を弄した雑な議論になってしまうが、その射程は今後５年、１０年の（東氏に言わせれば５０年の）変化を見通すものになるはずだ。まずは『一般意思2.0』。 東氏の議論は明快で、近代以降、理想とされているような熟議民主主義は機能していないし、今後テクノロジーが進展して、例えばソーシャル・ネットワークがすみずみまで人々をつなげたとしても、直接制民主主義が復活したりということはありえない、なぜなら「熟議」がその規模で機能しないから、というものだ。つまり、一見SNSが熟議を促進するように見えて、それは限られたクラスタ内の均一な能力なり見識を持つ人々に限られるのであり、参加コストが高く、大きな公共圏にはなりえないというわけだ。東氏はここから小さな公共たちの集合としての複数の「一般意志1.0」を導き出す。 一方で、情報テクノロジーが僕たちをどこに連れて行ってくれるかというと、ビッグデータの世界だ。それは例えばグーグルの世界であって、無意識の欲望や意志が検索語となって膨大に蓄積されていく。その巨大なデータをデータマイニングによって分析すれば、そこには人々の無意識の一般意志が立ち現れるはずだ。それはもっともプライベートな情報が形作る「無意識の公共圏」であり、その巨大データベース＝「一般意志2.0」に駆動される民主主義は無意識民主主義と名付けられる。 来たる社会はこの両者（一般意志1.0と2.0）が交わるダイナミズムが生みだす民主主義2.0となるわけだが、「公共」という観点から見るとそこには面白い逆転が起きている。アーレントは私的／公的という区分を動物的／人間的と対応させつつ、パブリックになることで人間は初めて「人間」になると説いた。しかし民主主義2.0の社会においては、「私的で動物的な行動の集積こそが公的領域（データベース）を形作り、公的で人間的な行動（熟議）はもはや密室すなわち私的領域でしか成立しない」のだ（これをローティをひいて論じる部分はスリリングで面白い）。 これを『パブリック』の側から読むとどうなるのだろうか。僕には本書が民主主義2.0への変化の指南書のような位置づけにも思える。ジェフ・ジャービスはハーバーマスの公共圏（public sphere）と公共の領域（the publics）の位相を引き受けながら、ただひとつの公共圏よりも、多数の「僕たちの公共の領域」を擁護する。そしてネット時代に「バラバラの争点をもつ無数の公共の領域」に人々が移行することを憂えるハーバーマスを批判するのだ。これは明らかに、単独の公共圏における熟議民主主義の限界と「複数の一般意志1.0」を導きだす東氏と同じベクトルになる。 では一般意志2.0についてはどうだろうか？　もちろん東氏のこのユニークな議論をそのままトレースするような記述は『パブリック』にはないし、パブリックを「コラボレーション」「市民による市民のためのツール」とするジェフ・ジャービスには「動物的データベース」という視点はない。一方で、ガバメント2.0的なビッグデータの活用についてページを割いているし、購買履歴をシェアするサービスBlippy（今ではレビューサイトになっている）のことを「スーパー・パブリック・カンパニー」として取り上げるなど、「人々の欲望を記録してデータベースをつくる」ことが新たな価値を生むことについてはむしろ過激な立場をとっているとも言えるかもしれない。 ジャービス氏の主張は明快で、「パブリックにすることのメリット／デメリットを考えた時に、そのメリットはデメリットを上回る」というものだ。生まれた直後からの診療記録がすべてまとめられてデータベース化され医療機関でシェアされるのは、「気持ち悪い」という人もいるかもしれないが「そんな便利なことはない」はずだ。自分の居場所をいちいちチェックインするのは「理解不能」かもしれないが、その集積からは新たなマーケティングや都市計画や需要が発見されるかもしれない。ツイッターのトレンドワードを追うことでインフルエンザの伝播経路や株価や映画の興行収益や選挙結果がかなりの確度で分かることはいまや有名だ。僕らがより多くのデータをシェアすれば、それがビッグデータとなって有用に使われる「可能性は高まる」。 そのために彼は「パブリックの守護者」を自任する。プライバシーの価値は充分に認めているし、プライバシーには守護者がたくさんいる。しかしパブリックの価値を守る人はいない。データベースが人間的であろうが動物的であろうが、そのデータをどうやって集めるのか？　僕らはどこまでデータを出す（意識／無意識によらず）べきなのかについて、「パブリック側」の守護者も必要だ、とうわけだ。プライバシー議論はますます盛んになり、無意識の一般意志が立ち現れるはずの巨大データベースの構築をあらゆる面で阻止しようとしている。東氏はある意味でリバタリアン的な市場主義によって無意識の欲望が自ずとデータベース化される社会を見ているが、現実にはビッグデータの活用は社会規範や法律や政治や慣習が複雑に絡まりあった茨の世界だからだ。 その議論の先には、やはり公的／私的の枠組みの変化がある。ジェフ・ジャービスはあくまでも「僕たちの公共領域」＝一般意志1.0に可能性を見出しているけれど、そのために整備するべき「パブリック」のあり方は必然的に一般意志2.0を準備する。東氏は一般意志1.0を「mixi民主主義」、一般意志2.0を「グーグル民主主義」と対比させ、それらのダイナミズムから生まれる民主主義2.0を「ツイッター民主主義」と名付けている。ジャービスがパブリックのツールとして信頼を寄せるのもツイッターであり、東氏がニコ動をひきあいに説明したダイナミズムとまったく同じ議論をPodcastとTwitterを連動させる経験から描きだす。例えばジェフ・ジャービスのブログ「BuzzMachine」のポストにもあるような #OccupyWallStreet や #fuckyouwashington といったハッシュタグへのジャービスの信任は、明らかに意思の集積としての一般意志2.0の予兆を読み取っていると言えないだろうか。 『パブリック』の副題にある「開かれたネットの価値を最大化」するというのは、これまで私的な領域にあったものを公的領域に押し上げることで、新たな価値＝一般意志が生まれてくる、という方向性としても読めるだろう。両著に共通するのは、ネットとテクノロジーによる新しい「公共」の誕生であり、それが従来の特権的な公共圏を解放したり民主化するというよりは、新たな回路による公共2.0的なものを創出しつつあって、今後社会はそれを前提とした調整、再編成が必要であるというメッセージだ。『パブリック』にはその現在進行形の議論が個人・企業・政府といった各プレイヤーの視点から描かれていて、『一般意志2.0』はその思想的グランド・デザインが描かれている、と言えるだろうか。２冊を続けて読むことで頭の中が刺激され整理されて面白い。<img alt="" border="0" src="http://stats.wordpress.com/b.gif?host=matchanjp.wordpress.com&amp;blog=26603680&amp;post=869&amp;subd=matchanjp&amp;ref=&amp;feed=1" width="1" height="1" />]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>奇しくも東浩紀氏の『一般意思2.0』と僕が編集したジェフ・ジャービス氏の『パブリック』という同時期に刊行された書籍がともに「公共」を主題に取り上げている。もちろん『一般意思2.0』は日本を代表する思想家が基本的に２００９年からの連載をまとめたものだし、『パブリック』はアメリカのメディア／ＩＴジャーナリストの本なので、刊行にいたるまでの文脈やバックグラウンドは相当に違う。</p>
<p>でも一方で、情報化社会の深化を前提に、カントからハーバーマスやアーレントへ連なる近代的理性に拠る「公共」をもはや「非現実的」としてルソーにまで遡る東氏のアプローチと、ハーバーマスを批判的に継承しつつ新しい「パブリック」の創出を論じるジャービスのアプローチには共通性があるし、『動物化するポストモダン』以降の00年代的アーキテクチャ論（と僕が勝手に命名）を牽引してきた東氏と「テクノロジー決定論者」を自称するジャービス氏の距離はそれほど遠くはないかも知れない。加えて本書で「夢を語ろうと思う」と公言する東氏と確信犯的楽観論を繰り出すジャービス氏のメンタリティもシンクロしている。</p>
<p>そこで、二つの異同を概観しながらそれを接続する試みをしてみたい。抽象的な概念を弄した雑な議論になってしまうが、その射程は今後５年、１０年の（東氏に言わせれば５０年の）変化を見通すものになるはずだ。まずは『一般意思2.0』。</p>
<p>東氏の議論は明快で、近代以降、理想とされているような熟議民主主義は機能していないし、今後テクノロジーが進展して、例えばソーシャル・ネットワークがすみずみまで人々をつなげたとしても、直接制民主主義が復活したりということはありえない、なぜなら「熟議」がその規模で機能しないから、というものだ。つまり、一見SNSが熟議を促進するように見えて、それは限られたクラスタ内の均一な能力なり見識を持つ人々に限られるのであり、参加コストが高く、大きな公共圏にはなりえないというわけだ。東氏はここから小さな公共たちの集合としての複数の「一般意志1.0」を導き出す。</p>
<p>一方で、情報テクノロジーが僕たちをどこに連れて行ってくれるかというと、ビッグデータの世界だ。それは例えばグーグルの世界であって、無意識の欲望や意志が検索語となって膨大に蓄積されていく。その巨大なデータをデータマイニングによって分析すれば、そこには人々の無意識の一般意志が立ち現れるはずだ。それはもっともプライベートな情報が形作る「無意識の公共圏」であり、その巨大データベース＝「一般意志2.0」に駆動される民主主義は無意識民主主義と名付けられる。</p>
<p>来たる社会はこの両者（一般意志1.0と2.0）が交わるダイナミズムが生みだす民主主義2.0となるわけだが、「公共」という観点から見るとそこには面白い逆転が起きている。アーレントは私的／公的という区分を動物的／人間的と対応させつつ、パブリックになることで人間は初めて「人間」になると説いた。しかし民主主義2.0の社会においては、「私的で動物的な行動の集積こそが公的領域（データベース）を形作り、公的で人間的な行動（熟議）はもはや密室すなわち私的領域でしか成立しない」のだ（これをローティをひいて論じる部分はスリリングで面白い）。</p>
<p>これを『パブリック』の側から読むとどうなるのだろうか。僕には本書が民主主義2.0への変化の指南書のような位置づけにも思える。ジェフ・ジャービスはハーバーマスの公共圏（public sphere）と公共の領域（the publics）の位相を引き受けながら、ただひとつの公共圏よりも、多数の「僕たちの公共の領域」を擁護する。そしてネット時代に「バラバラの争点をもつ無数の公共の領域」に人々が移行することを憂えるハーバーマスを批判するのだ。これは明らかに、単独の公共圏における熟議民主主義の限界と「複数の一般意志1.0」を導きだす東氏と同じベクトルになる。</p>
<p>では一般意志2.0についてはどうだろうか？　もちろん東氏のこのユニークな議論をそのままトレースするような記述は『パブリック』にはないし、パブリックを「コラボレーション」「市民による市民のためのツール」とするジェフ・ジャービスには「動物的データベース」という視点はない。一方で、ガバメント2.0的なビッグデータの活用についてページを割いているし、購買履歴をシェアするサービスBlippy（今ではレビューサイトになっている）のことを「スーパー・パブリック・カンパニー」として取り上げるなど、「人々の欲望を記録してデータベースをつくる」ことが新たな価値を生むことについてはむしろ過激な立場をとっているとも言えるかもしれない。</p>
<p>ジャービス氏の主張は明快で、「パブリックにすることのメリット／デメリットを考えた時に、そのメリットはデメリットを上回る」というものだ。生まれた直後からの診療記録がすべてまとめられてデータベース化され医療機関でシェアされるのは、「気持ち悪い」という人もいるかもしれないが「そんな便利なことはない」はずだ。自分の居場所をいちいちチェックインするのは「理解不能」かもしれないが、その集積からは新たなマーケティングや都市計画や需要が発見されるかもしれない。ツイッターのトレンドワードを追うことでインフルエンザの伝播経路や株価や映画の興行収益や選挙結果がかなりの確度で分かることはいまや有名だ。僕らがより多くのデータをシェアすれば、それがビッグデータとなって有用に使われる「可能性は高まる」。</p>
<p>そのために彼は「パブリックの守護者」を自任する。プライバシーの価値は充分に認めているし、プライバシーには守護者がたくさんいる。しかしパブリックの価値を守る人はいない。データベースが人間的であろうが動物的であろうが、そのデータをどうやって集めるのか？　僕らはどこまでデータを出す（意識／無意識によらず）べきなのかについて、「パブリック側」の守護者も必要だ、とうわけだ。プライバシー議論はますます盛んになり、無意識の一般意志が立ち現れるはずの巨大データベースの構築をあらゆる面で阻止しようとしている。東氏はある意味でリバタリアン的な市場主義によって無意識の欲望が自ずとデータベース化される社会を見ているが、現実にはビッグデータの活用は社会規範や法律や政治や慣習が複雑に絡まりあった茨の世界だからだ。</p>
<p>その議論の先には、やはり公的／私的の枠組みの変化がある。ジェフ・ジャービスはあくまでも「僕たちの公共領域」＝一般意志1.0に可能性を見出しているけれど、そのために整備するべき「パブリック」のあり方は必然的に一般意志2.0を準備する。東氏は一般意志1.0を「mixi民主主義」、一般意志2.0を「グーグル民主主義」と対比させ、それらのダイナミズムから生まれる民主主義2.0を「ツイッター民主主義」と名付けている。ジャービスがパブリックのツールとして信頼を寄せるのもツイッターであり、東氏がニコ動をひきあいに説明したダイナミズムとまったく同じ議論をPodcastとTwitterを連動させる経験から描きだす。例えばジェフ・ジャービスのブログ「BuzzMachine」のポストにもあるような #OccupyWallStreet や #fuckyouwashington といったハッシュタグへのジャービスの信任は、明らかに意思の集積としての一般意志2.0の予兆を読み取っていると言えないだろうか。</p>
<p>『パブリック』の副題にある「開かれたネットの価値を最大化」するというのは、これまで私的な領域にあったものを公的領域に押し上げることで、新たな価値＝一般意志が生まれてくる、という方向性としても読めるだろう。両著に共通するのは、ネットとテクノロジーによる新しい「公共」の誕生であり、それが従来の特権的な公共圏を解放したり民主化するというよりは、新たな回路による公共2.0的なものを創出しつつあって、今後社会はそれを前提とした調整、再編成が必要であるというメッセージだ。『パブリック』にはその現在進行形の議論が個人・企業・政府といった各プレイヤーの視点から描かれていて、『一般意志2.0』はその思想的グランド・デザインが描かれている、と言えるだろうか。２冊を続けて読むことで頭の中が刺激され整理されて面白い。</p>
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		<title>Steve Jobs / Walter Isaacson</title>
		<link>http://matchanjp.wordpress.com/2011/12/06/steve-jobs-walter-isaacson/</link>
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		<pubDate>Tue, 06 Dec 2011 14:21:04 +0000</pubDate>
		<dc:creator>matchanjp</dc:creator>
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		<category><![CDATA[reading]]></category>

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		<description><![CDATA[　期待以上によかったです。なんとなくは彼の人生の物語を知っているつもりでいただけれど、やはり伝記でしっかり通して一人の傑物の人生を読むというのは贅沢な体験だなと思いました。 　彼の変人ぶりやものすごく「嫌な奴だった」エピソードのオンパレードがストーリー全体に花を添えているわけですが（笑、彼のアップルへの（偏）愛や、「明日は倒産」の瀬戸際から世界一の企業価値を持つまでに成長させたその「正史」もさることながら、若いころの生い立ちからドロップアウト〜インド放浪〜ＬＳＤときてデザインと技術を完全に一体化させたアップル哲学へと行き着くその精神の軌跡が非常に興味深く共感できました。「ＬＳＤを体験した人にしかわからない」というジョブズの発言にニヤニヤしてみたり──Think Different. 　ジョブズのend to endなアップルの製品哲学はクローズドなものとしてマイクロソフトの（そして今はGoogleの）オープン戦略と対置されるわけですが、それはビジネスモデルとしての議論であってジョブズの思想を適切に表しているとは思えないのは、彼のデザインした製品はすべて、人を「自由に」するためのものだったから。パーソナルコンピュータは、それまで資本や権力の象徴であったコンピュータを「人民のコンピュータ」として「僕らの側」のツールにする歴史的な一歩だったわけです。 　そしてそこで大事なのが、ハードやソフトについて何も考えさせない「統合美」という思想です（それがクローズドだとして時に非難されるわけですが）。ハードウェアを究極の直感的インターフェイスにして人間とソフトをいかにダイレクトに、シームレスに、あるいは想像力を刺激する形で繋げるか、つまり『そのデバイスでどんなクリエイティヴなことができるのか』こそが、ジョブズにとって大切だったわけで、そのことはいくら強調しすぎても足りません。そこが彼の原点だし、そういった製品を追い求めてここまで走ってきたのだと、本書を読んで改めて確信しました。 　というのも、パソコンってスペックやら商品やらに拘泥する、いわばハードおたくやソフト比較マニアとか多いですよね。僕は昔からそうしたフェティッシュな気質がまったくないので最初からMac使いだったのですが、Macの世界でもやはりそういう人がいて、思わず「ところであなたはそのMacでいったい何を創りたいの？」と訊きたくなることが昔はよくありました。ちょうど今で言えば、「ソーシャル、ソーシャル」って言っているけれど、いったい「あなた」はそれで何がやりたいの？　というのと同じです。今はコンピュータについていちいちスペックを語り合うといったことがなくなって本当に住みやすい世の中になったな、と思うわけですが、ジョブズが目指していたのはもともとそういう世界だと思うのです。テクノロジーにあなたが迎合したり拘泥したり困惑したりするのではなくて、テクノロジーが自然にあなたの創造性を刺激し拡張する世界。それを実現したのがアップルでした。 　ジョブズは、まぁ付き合うには難しい人物だったのでしょうが、一方で人の（そして自分の）クリエイティビティというものを、あるいは誰もがクリエティブで在りたいと思っていて、それが人間の根源的な喜びなのだということを、ナイーブなほどに心底信じていたんだなぁと改めて感じました。それはAppstoreの「検閲」問題のハイ・サブカルチャーとでも言う志向にも見られるわけですが、あれもその源流はクローズドとかコントロールということではなくて、クリエイティビティ志向と表裏でしかないわけで、そういう意味では音楽とか映像といった、どちらかといえば近代の「コンテンツ」を愚直に解放してきたアップルが、今後のネットワーク時代において「関係性」が「コンテンツ」を覆ったときに、それをどう有機的に繋げていくのか、あるいはそれは歴史的にまた次のプレーヤーの役割なのか、２０世紀を背負ったジョブズのこの１０年の軌跡を思う時に、その先を思わずにはいられないわけです。 　その精神の軌跡に大きな影響を与えたであろう禅との関わり（京都をプライベートで度々訪れていたらしいですね）については本書ではあまり書きこまれていなかったので、次は『The Zen of Steve Jobs』というコミックを注文してみました。年明け発売みたいですね。<img alt="" border="0" src="http://stats.wordpress.com/b.gif?host=matchanjp.wordpress.com&amp;blog=26603680&amp;post=862&amp;subd=matchanjp&amp;ref=&amp;feed=1" width="1" height="1" />]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>　期待以上によかったです。なんとなくは彼の人生の物語を知っているつもりでいただけれど、やはり伝記でしっかり通して一人の傑物の人生を読むというのは贅沢な体験だなと思いました。</p>
<p>　彼の変人ぶりやものすごく「嫌な奴だった」エピソードのオンパレードがストーリー全体に花を添えているわけですが（笑、彼のアップルへの（偏）愛や、「明日は倒産」の瀬戸際から世界一の企業価値を持つまでに成長させたその「正史」もさることながら、若いころの生い立ちからドロップアウト〜インド放浪〜ＬＳＤときてデザインと技術を完全に一体化させたアップル哲学へと行き着くその精神の軌跡が非常に興味深く共感できました。「ＬＳＤを体験した人にしかわからない」というジョブズの発言にニヤニヤしてみたり──Think Different.</p>
<p>　ジョブズのend to endなアップルの製品哲学はクローズドなものとしてマイクロソフトの（そして今はGoogleの）オープン戦略と対置されるわけですが、それはビジネスモデルとしての議論であってジョブズの思想を適切に表しているとは思えないのは、彼のデザインした製品はすべて、人を「自由に」するためのものだったから。パーソナルコンピュータは、それまで資本や権力の象徴であったコンピュータを「人民のコンピュータ」として「僕らの側」のツールにする歴史的な一歩だったわけです。</p>
<p>　そしてそこで大事なのが、ハードやソフトについて何も考えさせない「統合美」という思想です（それがクローズドだとして時に非難されるわけですが）。ハードウェアを究極の直感的インターフェイスにして人間とソフトをいかにダイレクトに、シームレスに、あるいは想像力を刺激する形で繋げるか、つまり『そのデバイスでどんなクリエイティヴなことができるのか』こそが、ジョブズにとって大切だったわけで、そのことはいくら強調しすぎても足りません。そこが彼の原点だし、そういった製品を追い求めてここまで走ってきたのだと、本書を読んで改めて確信しました。</p>
<p>　というのも、パソコンってスペックやら商品やらに拘泥する、いわばハードおたくやソフト比較マニアとか多いですよね。僕は昔からそうしたフェティッシュな気質がまったくないので最初からMac使いだったのですが、Macの世界でもやはりそういう人がいて、思わず「ところであなたはそのMacでいったい何を創りたいの？」と訊きたくなることが昔はよくありました。ちょうど今で言えば、「ソーシャル、ソーシャル」って言っているけれど、いったい「あなた」はそれで何がやりたいの？　というのと同じです。今はコンピュータについていちいちスペックを語り合うといったことがなくなって本当に住みやすい世の中になったな、と思うわけですが、ジョブズが目指していたのはもともとそういう世界だと思うのです。テクノロジーにあなたが迎合したり拘泥したり困惑したりするのではなくて、テクノロジーが自然にあなたの創造性を刺激し拡張する世界。それを実現したのがアップルでした。</p>
<p>　ジョブズは、まぁ付き合うには難しい人物だったのでしょうが、一方で人の（そして自分の）クリエイティビティというものを、あるいは誰もがクリエティブで在りたいと思っていて、それが人間の根源的な喜びなのだということを、ナイーブなほどに心底信じていたんだなぁと改めて感じました。それはAppstoreの「検閲」問題のハイ・サブカルチャーとでも言う志向にも見られるわけですが、あれもその源流はクローズドとかコントロールということではなくて、クリエイティビティ志向と表裏でしかないわけで、そういう意味では音楽とか映像といった、どちらかといえば近代の「コンテンツ」を愚直に解放してきたアップルが、今後のネットワーク時代において「関係性」が「コンテンツ」を覆ったときに、それをどう有機的に繋げていくのか、あるいはそれは歴史的にまた次のプレーヤーの役割なのか、２０世紀を背負ったジョブズのこの１０年の軌跡を思う時に、その先を思わずにはいられないわけです。</p>
<p>　その精神の軌跡に大きな影響を与えたであろう禅との関わり（京都をプライベートで度々訪れていたらしいですね）については本書ではあまり書きこまれていなかったので、次は『The Zen of Steve Jobs』というコミックを注文してみました。年明け発売みたいですね。</p>
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		<title>スティーブ・ジョブズのいない世界</title>
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		<pubDate>Thu, 06 Oct 2011 16:02:27 +0000</pubDate>
		<dc:creator>matchanjp</dc:creator>
				<category><![CDATA[opinion]]></category>

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		<description><![CDATA[同時代を生きてぼくの人生に少なからぬ影響を与えた歴史的人物として、スティーブ・ジョブズについて僕なりに記しておきたい。いちばん凡庸な書き出しで始めるとすれば、ぼくがアップル社の製品を初めて使ったのはMacintosh LC630を買った２２歳の時だ。1994年、大学４年生で、初めて買ったパソコンだった。以来、ぼくはアップル製品しか使っていない。 当時のアップルは「明日にでも潰れる」と言われていた。小さい頃からコンピュータ・ギークだった兄から、「なんでよりによってMacなんて将来性のないもの買ったの？」と言われた。何よりも、スティーブ・ジョブズがアップルにいなかった（だからぼくは、スティーブ・ジョブズのいないアップルから始まって、いま再びジョブズのいない時代に戻るわけだ）。LC630を久しぶりに検索して見てみると、その筐体の凡庸さに、あのデザイン・コンシャスなアップルの製品なのかと目を疑いたくなるはずだ。 でも、そんなことは関係なかった。WYSIWYG（ウィジウィグ）に象徴される、「直感的で感覚的な操作」が可能だ、ということだけでぼくには決定的だった。兄貴のパソコンのような「敷居の高さ」がそこには一切なかった。「直感的で感覚的」──それこそがぼくにとってMacの真髄だったのだ。そのことはいまだにまったく変わっていない。 それは「人民のコンピュータ」という、スティーブ・ジョブズとウォズニアックという二人のスティーブがアップルを立ち上げた、その最初の原点から現在まで、ずっと続くＤＮＡそのものだ。「人民のコンピュータ」とは、６０年代から７０年代にかけて、カウンターカルチャーを受け継ぐ形で唱えられた。ぼくたち一人ひとりがパーソナルコンピュータを持つことで「empowered」され、非対称的な力関係にあった「権力」から、その力を僕ら一人ひとりの手に（それをパブリックと呼んでもいいと思う）取り戻すことだった。その意志は、1984年のMac誕生、そしてIBM＝ビッグブラザーを向こうに回した「あの」広告に集約されている。 「1968年の政治学」というテーマのゼミを選び、ヒッピーとカウンター・カルチャーと政治学を学んでいたぼくは、『Digital Love &#38; Peace』というタイトルで（当時の『STUDIO VOICE』の特集名を拝借した）、カウンターカルチャーとMacの系譜学について卒論を書いた。『マッキントッシュ・ハイ』が刊行される前の話だ。そのことは、今SHIBUYA PUBLISHING BOOKSELLERSさんで行われているプロジェクト「SHARE THE BOOK」でも書いている。本当に、Macをもつことが「自由に近づく」ことだったのだ。技術的にも、精神的にも。僕の大学の思い出だ。 ぼくにとって、その後のアップルは（ジョブズが復帰した1997年以降も）、その理想の実現の過程という位置づけだった。それは、“Think Different.”キャンペーンを見れば分かる。僕は今も昔も、スティーブ・ジョブズという人物そのものに特別に傾倒してきたわけではなかった。面識もなければ、特別に彼のことを知っているわけでもない。だから彼をことさら神格化することもないし、経営的なアップルの成功にことさら価値を置くわけでもない。ただ、彼のイノベーターとしての存在を高くリスペクトするし、何よりアップルの揺籃したＤＮＡにこそ惚れてきたのだと思う。「世界は変えられる」という理想に。 その理想はまさに今、2010年代において、ますます実現しつつある。だから、1976年に設立されたアップルは、35年を経てそのＤＮＡの出現をいま見ているはずだ。そして同時に思うのは、その出現した理想の世界は必ずしもアップル的ではないということ。ソーシャルメディア革命によってオープンでパブリックな個々人の多様性の集積としての社会が出来上がりつつある現在、あるいは「アラブの春」のようにまさにテクノロジーとデモクラシーが結合して「世の中を変え」つつある現在、超秘密主義で父権的でカリスマ経営の権化であるアップルは、その対極にいる存在だ。 ジョブズが世の中を変えたのは間違いない。それについては、世界中の無数の人々が口を揃えて言っているはずだから敢えてここで述べる必要もない。言うなればジョブズは、「スティーブ・ジョブズのいない世界」でもぼくらが生きていけるようなレベルまで、ぼくらを連れて来てくれたのだ。つまり、世界を変えてくれた。そして彼が去った今、残されたぼくたちが目指すべきは、きっと「ジョブズがいない世界」を積極的に肯定することなのだと思う。カリスマのイノベーターが創り上げる、心地よい一方通行の美的世界ではなくて、凡庸でも開かれた「ぼくたちの」世界で生きていくこと。今のアップルや亡くなったジョブズというアイコンにとらわれないこと。そして、世界を変えていくこと。それがきっと、ジョブズが目指した世界のはずだ。だって、ジョブズの代わりなどいないのだし、そのDNAはずっと引き継がれるのだから。<img alt="" border="0" src="http://stats.wordpress.com/b.gif?host=matchanjp.wordpress.com&amp;blog=26603680&amp;post=853&amp;subd=matchanjp&amp;ref=&amp;feed=1" width="1" height="1" />]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>同時代を生きてぼくの人生に少なからぬ影響を与えた歴史的人物として、スティーブ・ジョブズについて僕なりに記しておきたい。いちばん凡庸な書き出しで始めるとすれば、ぼくがアップル社の製品を初めて使ったのはMacintosh LC630を買った２２歳の時だ。1994年、大学４年生で、初めて買ったパソコンだった。以来、ぼくはアップル製品しか使っていない。</p>
<p>当時のアップルは「明日にでも潰れる」と言われていた。小さい頃からコンピュータ・ギークだった兄から、「なんでよりによってMacなんて将来性のないもの買ったの？」と言われた。何よりも、スティーブ・ジョブズがアップルにいなかった（だからぼくは、スティーブ・ジョブズのいないアップルから始まって、いま再びジョブズのいない時代に戻るわけだ）。LC630を久しぶりに検索して見てみると、その筐体の凡庸さに、あのデザイン・コンシャスなアップルの製品なのかと目を疑いたくなるはずだ。</p>
<p>でも、そんなことは関係なかった。WYSIWYG（ウィジウィグ）に象徴される、「直感的で感覚的な操作」が可能だ、ということだけでぼくには決定的だった。兄貴のパソコンのような「敷居の高さ」がそこには一切なかった。「直感的で感覚的」──それこそがぼくにとってMacの真髄だったのだ。そのことはいまだにまったく変わっていない。</p>
<p>それは「人民のコンピュータ」という、スティーブ・ジョブズとウォズニアックという二人のスティーブがアップルを立ち上げた、その最初の原点から現在まで、ずっと続くＤＮＡそのものだ。「人民のコンピュータ」とは、６０年代から７０年代にかけて、カウンターカルチャーを受け継ぐ形で唱えられた。ぼくたち一人ひとりがパーソナルコンピュータを持つことで「empowered」され、非対称的な力関係にあった「権力」から、その力を僕ら一人ひとりの手に（それをパブリックと呼んでもいいと思う）取り戻すことだった。その意志は、1984年のMac誕生、そしてIBM＝ビッグブラザーを向こうに回した「あの」広告に集約されている。</p>
<span style="text-align:center; display: block;"><a href="http://matchanjp.wordpress.com/2011/10/07/%e3%82%b9%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%bc%e3%83%96%e3%83%bb%e3%82%b8%e3%83%a7%e3%83%96%e3%82%ba%e3%81%ae%e3%81%84%e3%81%aa%e3%81%84%e4%b8%96%e7%95%8c/"><img src="http://img.youtube.com/vi/R706isyDrqI/2.jpg" alt="" /></a></span>
<p>「1968年の政治学」というテーマのゼミを選び、ヒッピーとカウンター・カルチャーと政治学を学んでいたぼくは、『Digital Love &amp; Peace』というタイトルで（当時の『STUDIO VOICE』の特集名を拝借した）、カウンターカルチャーとMacの系譜学について卒論を書いた。『マッキントッシュ・ハイ』が刊行される前の話だ。そのことは、今SHIBUYA PUBLISHING BOOKSELLERSさんで行われているプロジェクト「<a href="http://www.shibuyabooks.net/blogs/information/201108221819004027.html" target="_blank">SHARE THE BOOK</a>」でも書いている。本当に、Macをもつことが「自由に近づく」ことだったのだ。技術的にも、精神的にも。僕の大学の思い出だ。</p>
<p>ぼくにとって、その後のアップルは（ジョブズが復帰した1997年以降も）、その理想の実現の過程という位置づけだった。それは、“Think Different.”キャンペーンを見れば分かる。僕は今も昔も、スティーブ・ジョブズという人物そのものに特別に傾倒してきたわけではなかった。面識もなければ、特別に彼のことを知っているわけでもない。だから彼をことさら神格化することもないし、経営的なアップルの成功にことさら価値を置くわけでもない。ただ、彼のイノベーターとしての存在を高くリスペクトするし、何よりアップルの揺籃したＤＮＡにこそ惚れてきたのだと思う。「世界は変えられる」という理想に。</p>
<span style="text-align:center; display: block;"><a href="http://matchanjp.wordpress.com/2011/10/07/%e3%82%b9%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%bc%e3%83%96%e3%83%bb%e3%82%b8%e3%83%a7%e3%83%96%e3%82%ba%e3%81%ae%e3%81%84%e3%81%aa%e3%81%84%e4%b8%96%e7%95%8c/"><img src="http://img.youtube.com/vi/jIStLfVfwNg/2.jpg" alt="" /></a></span>
<p>その理想はまさに今、2010年代において、ますます実現しつつある。だから、1976年に設立されたアップルは、35年を経てそのＤＮＡの出現をいま見ているはずだ。そして同時に思うのは、その出現した理想の世界は必ずしもアップル的ではないということ。ソーシャルメディア革命によってオープンでパブリックな個々人の多様性の集積としての社会が出来上がりつつある現在、あるいは「アラブの春」のようにまさにテクノロジーとデモクラシーが結合して「世の中を変え」つつある現在、超秘密主義で父権的でカリスマ経営の権化であるアップルは、その対極にいる存在だ。</p>
<p>ジョブズが世の中を変えたのは間違いない。それについては、世界中の無数の人々が口を揃えて言っているはずだから敢えてここで述べる必要もない。言うなればジョブズは、「スティーブ・ジョブズのいない世界」でもぼくらが生きていけるようなレベルまで、ぼくらを連れて来てくれたのだ。つまり、世界を変えてくれた。そして彼が去った今、残されたぼくたちが目指すべきは、きっと「ジョブズがいない世界」を積極的に肯定することなのだと思う。カリスマのイノベーターが創り上げる、心地よい一方通行の美的世界ではなくて、凡庸でも開かれた「ぼくたちの」世界で生きていくこと。今のアップルや亡くなったジョブズというアイコンにとらわれないこと。そして、世界を変えていくこと。それがきっと、ジョブズが目指した世界のはずだ。だって、ジョブズの代わりなどいないのだし、そのDNAはずっと引き継がれるのだから。</p>
<br />  <a rel="nofollow" href="http://feeds.wordpress.com/1.0/gocomments/matchanjp.wordpress.com/853/"><img alt="" border="0" src="http://feeds.wordpress.com/1.0/comments/matchanjp.wordpress.com/853/" /></a> <a rel="nofollow" href="http://feeds.wordpress.com/1.0/godelicious/matchanjp.wordpress.com/853/"><img alt="" border="0" src="http://feeds.wordpress.com/1.0/delicious/matchanjp.wordpress.com/853/" /></a> <a rel="nofollow" href="http://feeds.wordpress.com/1.0/gofacebook/matchanjp.wordpress.com/853/"><img alt="" border="0" src="http://feeds.wordpress.com/1.0/facebook/matchanjp.wordpress.com/853/" /></a> <a rel="nofollow" href="http://feeds.wordpress.com/1.0/gotwitter/matchanjp.wordpress.com/853/"><img alt="" border="0" src="http://feeds.wordpress.com/1.0/twitter/matchanjp.wordpress.com/853/" /></a> <a rel="nofollow" href="http://feeds.wordpress.com/1.0/gostumble/matchanjp.wordpress.com/853/"><img alt="" border="0" src="http://feeds.wordpress.com/1.0/stumble/matchanjp.wordpress.com/853/" /></a> <a rel="nofollow" href="http://feeds.wordpress.com/1.0/godigg/matchanjp.wordpress.com/853/"><img alt="" border="0" src="http://feeds.wordpress.com/1.0/digg/matchanjp.wordpress.com/853/" /></a> <a rel="nofollow" href="http://feeds.wordpress.com/1.0/goreddit/matchanjp.wordpress.com/853/"><img alt="" border="0" src="http://feeds.wordpress.com/1.0/reddit/matchanjp.wordpress.com/853/" /></a> <img alt="" border="0" src="http://stats.wordpress.com/b.gif?host=matchanjp.wordpress.com&amp;blog=26603680&amp;post=853&amp;subd=matchanjp&amp;ref=&amp;feed=1" width="1" height="1" />]]></content:encoded>
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		<title>本と想いをシェアする本棚　“Share the Book”スタート</title>
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		<pubDate>Sat, 01 Oct 2011 14:22:42 +0000</pubDate>
		<dc:creator>matchanjp</dc:creator>
				<category><![CDATA[book / movie]]></category>

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		<description><![CDATA[僕の大好きな書店、SHIBUYA PUBLISHING BOOKSELLERSさんで、「本を愛する人たちから「書棚に眠っている本」を受け取り、それを、本の想い出と一緒に新しい持ち主の元へと送り届ける」というコンセプトの『Share the Book』という新しい本のリサイクルの試みが始まりました。 http://www.shibuyabooks.net/blogs/information/201108221819004027.html 僕もお声がけいただいて７点ほど出品しました。ちょうど高校生〜社会人になる頃までの青春グラフィティみたいな構成にしてみました。せっかくなのでこちらにも転載（元サイトだと逆順に掲載されているので）。 ＿＿＿ 『Norwegian Wood』Haruki Murakami 1,050円 (税込) 高校の現国の授業で「古典とは何か」という課題が出た時に、ぼくは『ノルウェイの森』を題材に選んだ。もちろんいわゆる“古典”ではないけれど、「古典と は何度読んでもその人の成長に合わせて新鮮な何かを与える作品である」と書いて提出したら満点をもらった。以来、日本語でも英語でも何度か読んでいます。 英語で読むとまた新鮮ですよ。 &#160; 『RAVE TRAVELLER』清野栄一 525円 (税込) 大学に入ったぼくは“遅れてきたヒッピー”になった。それはバブル真っ盛りの時代で、オルタナティブを模索していた当時のぼくたちにとって、旅とトランス に明け暮れるレイヴは正しく60年代を継承した文字通り“セカンド・サマー・オブ・ラブ”の到来だった。 『BE HERE NOW』ラム・ダス＋ラマ・ファウンデーション 1,575円 (税込) そんな“セカンド・サマー・オブ・ラブ”の時代に必読書だったのが本書。本棚に長く眠っていてほとんど新品同様ですが、エディトリアル・デザインも素晴らしいです。ぜひ知覚の扉を開けて下さい。 『ナウシカ解読』稲葉振一郎 1,050円 (税込) 大 学では“遅れてきたニューアカかぶれ”にもなって、柄谷行人とかドゥルーズやフーコーなんかをひたすら読んでいたわけですが、中でもいわゆるサブカル批 評の枠を越えた、若き稲葉振一郎氏のこの著書は、今、ポスト3.11の日本でこそ再読したい一冊。ちなみに氏は大学のゼミの先輩。 &#160; 『techno style album cover art』martin pesch &#38; markus weisbeck 1,050円 (税込) 大学４年のときに初めてのパソコンとしてMacintosh LC630を買った。そしてアップルとヒッピーカルチャーの共鳴を主題にした「DIGITAL LOVE &#38; PEACE」という卒論を後に書くわけですが、Macの使い道として興味があったのがデザインで、テクノのアルバムカバーやフライヤーを見よう見まねで真 似ていました。 &#160; 『THE <img alt="" border="0" src="http://stats.wordpress.com/b.gif?host=matchanjp.wordpress.com&amp;blog=26603680&amp;post=861&amp;subd=matchanjp&amp;ref=&amp;feed=1" width="1" height="1" />]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>僕の大好きな書店、<a href="http://www.shibuyabooks.net/" target="_blank">SHIBUYA PUBLISHING BOOKSELLERS</a>さんで、「本を愛する人たちから「書棚に眠っている本」を受け取り、それを、本の想い出と一緒に新しい持ち主の元へと送り届ける」というコンセプトの『Share the Book』という新しい本のリサイクルの試みが始まりました。</p>
<p><a href="http://www.shibuyabooks.net/blogs/information/201108221819004027.html" target="_blank">http://www.shibuyabooks.net/blogs/information/201108221819004027.html</a></p>
<p>僕もお声がけいただいて７点ほど出品しました。ちょうど高校生〜社会人になる頃までの青春グラフィティみたいな構成にしてみました。せっかくなのでこちらにも転載（元サイトだと逆順に掲載されているので）。</p>
<div>＿＿＿</div>
<div></div>
<div>『Norwegian Wood』Haruki Murakami</div>
<div>
<p><a href="http://www.shibuyabooks.net/commerce/store/items/detail.cgi?sid=27476"><img src="http://www.shibuyabooks.net/store/img/items/9780000274656_m.jpg" alt="" width="250" height="187" /></a></p>
<p>1,050円 (税込)</p>
<p>高校の現国の授業で「古典とは何か」という課題が出た時に、ぼくは『ノルウェイの森』を題材に選んだ。もちろんいわゆる“古典”ではないけれど、「古典と は何度読んでもその人の成長に合わせて新鮮な何かを与える作品である」と書いて提出したら満点をもらった。以来、日本語でも英語でも何度か読んでいます。 英語で読むとまた新鮮ですよ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>『RAVE TRAVELLER』清野栄一</p>
<p><a href="http://www.shibuyabooks.net/commerce/store/items/detail.cgi?sid=27477"><img src="http://www.shibuyabooks.net/store/img/items/9780000274663_m.jpg" alt="" width="250" height="187" /></a></p>
<p>525円 (税込)</p>
<p>大学に入ったぼくは“遅れてきたヒッピー”になった。それはバブル真っ盛りの時代で、オルタナティブを模索していた当時のぼくたちにとって、旅とトランス に明け暮れるレイヴは正しく60年代を継承した文字通り“セカンド・サマー・オブ・ラブ”の到来だった。</p>
<p>『BE HERE NOW』ラム・ダス＋ラマ・ファウンデーション</p>
<p><a href="http://www.shibuyabooks.net/commerce/store/items/detail.cgi?sid=27478"><img src="http://www.shibuyabooks.net/store/img/items/9780000274670_m.jpg" alt="" width="251" height="193" /></a></p>
<p>1,575円 (税込)</p>
<p>そんな“セカンド・サマー・オブ・ラブ”の時代に必読書だったのが本書。本棚に長く眠っていてほとんど新品同様ですが、エディトリアル・デザインも素晴らしいです。ぜひ知覚の扉を開けて下さい。</p>
<p>『ナウシカ解読』稲葉振一郎</p>
<p><a href="http://www.shibuyabooks.net/commerce/store/items/detail.cgi?sid=27479"><img src="http://www.shibuyabooks.net/store/img/items/9780000274687_m.jpg" alt="" width="252" height="189" /></a></p>
<p>1,050円 (税込)</p>
</div>
<div>大 学では“遅れてきたニューアカかぶれ”にもなって、柄谷行人とかドゥルーズやフーコーなんかをひたすら読んでいたわけですが、中でもいわゆるサブカル批 評の枠を越えた、若き稲葉振一郎氏のこの著書は、今、ポスト3.11の日本でこそ再読したい一冊。ちなみに氏は大学のゼミの先輩。</div>
<div></div>
<div></div>
<div>
<p>&nbsp;</p>
<p>『techno style album cover art』martin pesch &amp; markus weisbeck</p></div>
<div>
<p><a href="http://www.shibuyabooks.net/commerce/store/items/detail.cgi?sid=27480"><img src="http://www.shibuyabooks.net/store/img/items/9780000274694_m.jpg" alt="" width="253" height="190" /></a></p>
<p>1,050円 (税込)</p>
</div>
<div>大学４年のときに初めてのパソコンとしてMacintosh LC630を買った。そしてアップルとヒッピーカルチャーの共鳴を主題にした「DIGITAL LOVE &amp; PEACE」という卒論を後に書くわけですが、Macの使い道として興味があったのがデザインで、テクノのアルバムカバーやフライヤーを見よう見まねで真 似ていました。</div>
<div></div>
<div></div>
<div>
<p>&nbsp;</p>
<p>『THE NEW TYPOGRAPHY』JAN TSCHICHOLD</p></div>
<div>
<p><a href="http://www.shibuyabooks.net/commerce/store/items/detail.cgi?sid=27481"><img src="http://www.shibuyabooks.net/store/img/items/9780000274700_m.jpg" alt="" width="252" height="189" /></a></p>
<p>3,675円 (税込)</p>
<p>出版社に入ってからは自宅のMacでＤＴＰを独学して、その過程でエディトリアルデザインとタイポグラフィに興味を持ちました。本書はもともと1928年 にドイツで出版されたものの英訳版で、著者のヤン・チヒョルトはバウハウスの影響を受けながらモダン・タイポグラフィを確立した第一人者であり資料的価値 も高い一冊です。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>『ぼくは静かに揺れ動く』ハニフ・クレイシ</p>
<p><a href="http://www.shibuyabooks.net/commerce/store/items/detail.cgi?sid=27482"><img src="http://www.shibuyabooks.net/store/img/items/9780000274717_m.jpg" alt="" width="252" height="189" /></a></p>
<p>525円 (税込)</p>
<p>イギリスを代表する作家ハニフ・クレイシのこの新作を読んだぼくは、知りあって１０年になる当時の彼女と同棲していた家を出ることに決めた、そんな人生の 転機を後押しした思い出深い一冊です。今のぼくにはもう必要ないかなと思うので、「静かに揺れ動く」すべての男性にぜひ。</p>
<p>＿＿＿</p>
<p>松島倫明（まつしま・みちあき）/書籍編集者／1972年東京生まれ／翻訳書のノンフィクションから小説までを幅広く手がける。『フリー』『シェア』『国のない男』『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』『BORN TO RUN』など。</p>
</div>
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		<title>Re: start</title>
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		<pubDate>Sat, 03 Sep 2011 08:11:22 +0000</pubDate>
		<dc:creator>matchanjp</dc:creator>
				<category><![CDATA[opinion]]></category>

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		<description><![CDATA[２年あまり放置していたブログを再開してみることにしました。２年前は、ちょうど『フリー』の準備が本格化したころで、そこからはいろいろなことが起こりすぎて振り返る暇がなかったわけですが、本当だったら書くべきことはたくさんあったはずで、それについてはまたおいおい振り返りながら書いていこうと思っています。 今になってブログに戻るのは、ひとつには、この夏に身の回りのいろいろなことが「一区切りついた」感じが強くするからで、『シェア』は７月にSHAREカンファレンスvol,1～日本発、世界を席巻するシェアサービスとは？～が開催されて数々のスタートアップ企業が鬨の声をあげる一方で電博にはそれぞれ小林弘人さんと三浦展さんがついてかなり大きなうねりが生まれてきたし、『BORN TO RUN』も世界的な盛り上がりの中で裸足系ランニングに各メーカーも本腰を上げ、また紆余曲折がありながらも日本ベアフット・ランニング協会が今月に裸足ランニングクラブを新たに発足させるなど、完全に流れが生まれています。『シェア』は半年ちょっと、『BORN TO RUN』は１年半余り、“刊行後のプロモーション”をしてきたけれど、ここらで一段落、というか、もう編集者がどうこうと出る幕を超えていると思うにいたったわけです。それはある意味で喜ばしい成果でもあるし、また少し寂しくもあるわけですが、２年前から一気に駆け抜けてきて、今はふと立ち止まってまた新しいことを考えたり行動したりしてみる時期だと感じるわけです。そろそろ。 もう一つはブログを取り巻く環境の変化です。久しぶりにブログを見返してみたら２年前の最後のポストが「ツイッターと出版業界」といったテーマでアメリカの事情をウォッチしていて、その数カ月後に自分自身がその渦中に身を投じるとはまったく 想像していないで書いているところが今となっては微笑ましくすらあります。恐らくその後ツイッターにどっぷりだったことも、ブログを書かなくなった大きな一因 です。それまでは、ブログ上で仕事のことから日常のことまで何でも脈絡なく書き留めていたけれど、日常のちょっとしたことはそれこそツイッターでつぶやけばいいし、友だち内でシェアしたいことはFBで書けばいいし、ランニング関係のことはJognoteというSNSで交流をしながら記録を残しています。つまりコンテンツの質や種類によってかなりメディアを使い分けられるようになって自由度が一気にあがったのがこの２年なわけです。 一方で逆説的だけれど、そうしたさまざまなメディアが有機的につながったのがソーシャルメディア時代のうれしいところで、ブログ自体にも様々なシェア機能がつき、昔のように書いたらあとはコメントがつくかはてブされるか待つだけ、というだけではなくなり、さまざまなソーシャルグラフに投げ込むことができるようになりましたた。まとまったストック型の情報としての存在感がかえって出てきたのではないかと思います。 というわけで、当座は仕事方面（といっても境界線がますますぼやけつつある出版まわりを中心に、ネットからアートまで広げつつ）で情報提供できることや、みんなで考えていきたいことなんかを書いていこうと思っています。タイトルの「trans;」は決して昔僕がレイヴ狂いのトランス野郎だったから（だけ）ではなく、いつか何か書くことがあったら接頭語「trans」というタイトルをつけたいと学生のころに（だから柄谷行人の『トランスクリティーク』よりも早く）思いついたからです。<img alt="" border="0" src="http://stats.wordpress.com/b.gif?host=matchanjp.wordpress.com&amp;blog=26603680&amp;post=821&amp;subd=matchanjp&amp;ref=&amp;feed=1" width="1" height="1" />]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>２年あまり放置していたブログを再開してみることにしました。２年前は、ちょうど『フリー』の準備が本格化したころで、そこからはいろいろなことが起こりすぎて振り返る暇がなかったわけですが、本当だったら書くべきことはたくさんあったはずで、それについてはまたおいおい振り返りながら書いていこうと思っています。</p>
<p>今になってブログに戻るのは、ひとつには、この夏に身の回りのいろいろなことが「一区切りついた」感じが強くするからで、『<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4140814543/trans04c-22" target="_blank">シェア</a>』は７月に<a href="http://www.facebook.com/event.php?eid=216366618393604" target="_blank">SHAREカンファレンスvol,1～日本発、世界を席巻するシェアサービスとは？～</a>が開催されて数々のスタートアップ企業が鬨の声をあげる一方で電博にはそれぞれ小林弘人さんと<a href="http://ameblo.jp/tenchan58/entry-10997429111.html" target="_blank">三浦展さん</a>がついてかなり大きなうねりが生まれてきたし、『<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4140814144/trans04c-22" target="_blank">BORN TO RUN</a>』も世界的な盛り上がりの中で裸足系ランニングに各メーカーも本腰を上げ、また紆余曲折がありながらも<a href="http://www.hadashirunning.jp/" target="_blank">日本ベアフット・ランニング協会</a>が今月に裸足ランニングクラブを新たに発足させるなど、完全に流れが生まれています。『シェア』は半年ちょっと、『BORN TO RUN』は１年半余り、“刊行後のプロモーション”をしてきたけれど、ここらで一段落、というか、もう編集者がどうこうと出る幕を超えていると思うにいたったわけです。それはある意味で喜ばしい成果でもあるし、また少し寂しくもあるわけですが、２年前から一気に駆け抜けてきて、今はふと立ち止まってまた新しいことを考えたり行動したりしてみる時期だと感じるわけです。そろそろ。</p>
<p>もう一つはブログを取り巻く環境の変化です。久しぶりにブログを見返してみたら２年前の最後のポストが「ツイッターと出版業界」といったテーマでアメリカの事情をウォッチしていて、その数カ月後に自分自身がその渦中に身を投じるとはまったく 想像していないで書いているところが今となっては微笑ましくすらあります。恐らくその後ツイッターにどっぷりだったことも、ブログを書かなくなった大きな一因 です。それまでは、ブログ上で仕事のことから日常のことまで何でも脈絡なく書き留めていたけれど、日常のちょっとしたことはそれこそツイッターでつぶやけばいいし、友だち内でシェアしたいことはFBで書けばいいし、ランニング関係のことはJognoteというSNSで交流をしながら記録を残しています。つまりコンテンツの質や種類によってかなりメディアを使い分けられるようになって自由度が一気にあがったのがこの２年なわけです。</p>
<p>一方で逆説的だけれど、そうしたさまざまなメディアが有機的につながったのがソーシャルメディア時代のうれしいところで、ブログ自体にも様々なシェア機能がつき、昔のように書いたらあとはコメントがつくかはてブされるか待つだけ、というだけではなくなり、さまざまなソーシャルグラフに投げ込むことができるようになりましたた。まとまったストック型の情報としての存在感がかえって出てきたのではないかと思います。</p>
<p>というわけで、当座は仕事方面（といっても境界線がますますぼやけつつある出版まわりを中心に、ネットからアートまで広げつつ）で情報提供できることや、みんなで考えていきたいことなんかを書いていこうと思っています。タイトルの「trans;」は決して昔僕がレイヴ狂いのトランス野郎だったから（だけ）ではなく、いつか何か書くことがあったら接頭語「trans」というタイトルをつけたいと学生のころに（だから柄谷行人の『<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4860410017/trans04c-22" target="_blank">トランスクリティーク</a>』よりも早く）思いついたからです。</p>
<br />  <a rel="nofollow" href="http://feeds.wordpress.com/1.0/gocomments/matchanjp.wordpress.com/821/"><img alt="" border="0" src="http://feeds.wordpress.com/1.0/comments/matchanjp.wordpress.com/821/" /></a> <a rel="nofollow" href="http://feeds.wordpress.com/1.0/godelicious/matchanjp.wordpress.com/821/"><img alt="" border="0" src="http://feeds.wordpress.com/1.0/delicious/matchanjp.wordpress.com/821/" /></a> <a rel="nofollow" href="http://feeds.wordpress.com/1.0/gofacebook/matchanjp.wordpress.com/821/"><img alt="" border="0" src="http://feeds.wordpress.com/1.0/facebook/matchanjp.wordpress.com/821/" /></a> <a rel="nofollow" href="http://feeds.wordpress.com/1.0/gotwitter/matchanjp.wordpress.com/821/"><img alt="" border="0" src="http://feeds.wordpress.com/1.0/twitter/matchanjp.wordpress.com/821/" /></a> <a rel="nofollow" href="http://feeds.wordpress.com/1.0/gostumble/matchanjp.wordpress.com/821/"><img alt="" border="0" src="http://feeds.wordpress.com/1.0/stumble/matchanjp.wordpress.com/821/" /></a> <a rel="nofollow" href="http://feeds.wordpress.com/1.0/godigg/matchanjp.wordpress.com/821/"><img alt="" border="0" src="http://feeds.wordpress.com/1.0/digg/matchanjp.wordpress.com/821/" /></a> <a rel="nofollow" href="http://feeds.wordpress.com/1.0/goreddit/matchanjp.wordpress.com/821/"><img alt="" border="0" src="http://feeds.wordpress.com/1.0/reddit/matchanjp.wordpress.com/821/" /></a> <img alt="" border="0" src="http://stats.wordpress.com/b.gif?host=matchanjp.wordpress.com&amp;blog=26603680&amp;post=821&amp;subd=matchanjp&amp;ref=&amp;feed=1" width="1" height="1" />]]></content:encoded>
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		<title>What Are You Doing?</title>
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		<pubDate>Thu, 11 Jun 2009 07:27:00 +0000</pubDate>
		<dc:creator>matchanjp</dc:creator>
				<category><![CDATA[opinion]]></category>
		<category><![CDATA[trans-media]]></category>

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		<description><![CDATA[　TIME誌の6月15日号でツイッターがカバーストーリーになっている。「How Twitter Will Change the Way We Live」いまやGoogleもFACEBOOKも抜いてこのマイクロブログがホットなのらしい。なにしろ2008年4月から2009年4月までの１年間の訪問者の伸びは、FACEBOOKの217％をはるかに凌ぐ1,298％だ（ユーザー数は600万人とか）。ついこの前も、「ホリエモンがツイッター」を始めたことがネットニュースに流れていたし、どうやら開始後３時間で数千人のフォロワーがついたらしい。なにしろダライ・ラマだってバラク・オバマ（ホワイトハウス）だってやっているのだ。　そういえばPublishers Weeklyの5月18日号でもTwitterが特集されていた。「Micro-blogging site is quickly gaining publishing followers」出版社もツイッターに熱い視線を送っていて、本のプロモーションやイベントやレビューへのリンクなど、ダイレクトなコミュニケーションツールとして使い始めているようだ。すでにテレビ局や新聞社のツイッターはメジャーになっているけれども、果たして出版業界はこのツールを使いこなせるだろうか。<img alt="" border="0" src="http://stats.wordpress.com/b.gif?host=matchanjp.wordpress.com&amp;blog=26603680&amp;post=403&amp;subd=matchanjp&amp;ref=&amp;feed=1" width="1" height="1" />]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://matchanjp.files.wordpress.com/2009/06/time20090615_107.jpg"><img src="http://matchanjp.files.wordpress.com/2009/06/time20090615_107.jpg?w=107" alt="" border="0" /></a><br />　<a href="http://www.blogger.com/www.time.com/">TIME</a>誌の6月15日号で<a href="http://twitter.com/">ツイッター</a>がカバーストーリーになっている。「<a href="http://www.time.com/time/business/article/0,8599,1902604,00.html">How Twitter Will Change the Way We Live</a>」いまやGoogleもFACEBOOKも抜いてこのマイクロブログがホットなのらしい。なにしろ2008年4月から2009年4月までの１年間の訪問者の伸びは、FACEBOOKの217％をはるかに凌ぐ1,298％だ（ユーザー数は600万人とか）。ついこの前も、「ホリエモンがツイッター」を始めたことがネットニュースに流れていたし、どうやら開始後３時間で数千人のフォロワーがついたらしい。なにしろダライ・ラマだってバラク・オバマ（ホワイトハウス）だってやっているのだ。<br />　そういえば<a href="http://www.publishersweekly.com/">Publishers Weekly</a>の5月18日号でもTwitterが特集されていた。「<a href="http://www.publishersweekly.com/article/CA6658687.html?q=twitter">Micro-blogging site is quickly gaining publishing followers</a>」出版社もツイッターに熱い視線を送っていて、本のプロモーションやイベントやレビューへのリンクなど、ダイレクトなコミュニケーションツールとして使い始めているようだ。すでにテレビ局や新聞社のツイッターはメジャーになっているけれども、果たして出版業界はこのツールを使いこなせるだろうか。
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		<title>Free! Why $0.00 is the Future of Business</title>
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		<pubDate>Thu, 11 Jun 2009 05:11:00 +0000</pubDate>
		<dc:creator>matchanjp</dc:creator>
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		<description><![CDATA[<img alt="" border="0" src="http://stats.wordpress.com/b.gif?host=matchanjp.wordpress.com&amp;blog=26603680&amp;post=401&amp;subd=matchanjp&amp;ref=&amp;feed=1" width="1" height="1" />]]></description>
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		<pubDate>Mon, 25 May 2009 07:10:00 +0000</pubDate>
		<dc:creator>matchanjp</dc:creator>
				<category><![CDATA[book / movie]]></category>
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		<description><![CDATA[脳の力を100%活用するための12のブレイン・ルール。  ※ウォーキングマシンで歩きながら勉強や仕事をしよう！ ※会議や講義は10分単位で！　それが注意力の限界。 ※視覚はどんな感覚にも勝る。パワーポイントは絶対ダメ。 ※職場にお昼寝タイムを設けよう！　３時の会議は最悪。 脳の働く仕組みから考えれば、これが正解。･･････たとえ突飛なアイデアでも!巷には脳の本が溢れていますが、本当は脳の仕組みは複雑で、水の入ったコップを持ち上げる動作ですら、どうして脳が知っているのか解明できていないのだとか。本書は本当に脳科学の世界で証明されている研究成果だけをもとにして、シンプルだけどとっても強力な脳の仕組みを「ブレイン・ルール」として紹介します。　私たちの生活は、脳にとって最悪の職場環境、記憶と学習に逆行する学校のカリキュラム、睡眠リズムを無視した生活サイクル、脳では対処しきれないストレスなど、ことごとくブレイン・ルールに逆行しています。数百万年かけて進化してきた脳は急にはこの現代生活に適応できません。私たちが、脳のルールに従って、実生活を変えていかなければならないのです。今からでも遅くはありません! <img alt="" border="0" src="http://stats.wordpress.com/b.gif?host=matchanjp.wordpress.com&amp;blog=26603680&amp;post=398&amp;subd=matchanjp&amp;ref=&amp;feed=1" width="1" height="1" />]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://matchanjp.files.wordpress.com/2009/05/brainrule.jpg"><img src="http://matchanjp.files.wordpress.com/2009/05/brainrule.jpg?w=240" border="0" alt="" /></a><br /><span class="Apple-style-span" style="font-family:osaka;font-size:13px;">脳の力を100%活用するための12のブレイン・ルール。 </p>
<p><span class="Apple-style-span" style="white-space:pre;font-family:Arial;font-size:10px;"></span><br /></span>
<div><span class="Apple-style-span" style="font-weight:bold;font-family:osaka;font-size:13px;"><br /></span></div>
<div><span class="Apple-style-span" style="font-family:osaka;font-size:13px;">※ウォーキングマシンで歩きながら勉強や仕事をしよう！</span></div>
<div><span class="Apple-style-span" style="font-family:osaka;font-size:13px;">※会議や講義は10分単位で！　それが注意力の限界。</span></div>
<div><span class="Apple-style-span" style="font-family:osaka;font-size:13px;">※視覚はどんな感覚にも勝る。パワーポイントは絶対ダメ。</span></div>
<div><span class="Apple-style-span" style="font-family:osaka;font-size:13px;">※職場にお昼寝タイムを設けよう！　３時の会議は最悪。</span></div>
<div><span class="Apple-style-span" style="font-family:osaka;font-size:13px;"><br /></span></div>
<div><span class="Apple-style-span" style="font-family:osaka;font-size:13px;">脳の働く仕組みから考えれば、これが正解。･･････たとえ突飛なアイデアでも!<br />巷には脳の本が溢れていますが、本当は脳の仕組みは複雑で、水の入ったコップを持ち上げる動作ですら、どうして脳が知っているのか解明できていないのだとか。<br />本書は本当に脳科学の世界で証明されている研究成果だけをもとにして、シンプルだけどとっても強力な脳の仕組みを「ブレイン・ルール」として紹介します。<br />　私たちの生活は、脳にとって最悪の職場環境、記憶と学習に逆行する学校のカリキュラム、睡眠リズムを無視した生活サイクル、脳では対処しきれないストレスなど、ことごとくブレイン・ルールに逆行しています。数百万年かけて進化してきた脳は急にはこの現代生活に適応できません。私たちが、脳のルールに従って、実生活を変えていかなければならないのです。今からでも遅くはありません! <br /></span></div>
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